今年も、レミオロメン『3月9日』にぴったりな季節がやってきました。
この曲が街中やお店、テレビで流れているのを耳にする機会が多くなると、『ああ春がやってきたなぁ』と思います。
もちろん、『3月9日』は、ものすごく名曲で、すごくいい曲だということは分かっているし、私もすごくこの曲が好きです。しかし、以前の記事と同様に、レミオファンだからこそ、『3月9日』だけじゃないんだぞ、と思うんです。
↓↓↓以前の記事↓↓↓
ということで、今回は、<『3月9日』以外の>春に聴きたいレミオロメンの曲をご紹介したいと思います。
①sakura
以前(といっても10年くらい前ですが)、LISMOのCMソングにもなっていたので、聞いたことがある方も多いと思います。
藤巻さんの曲は、どれも情景描写と心情描写が丁寧に豊かに重ねられています。そのため、歌詞から、様々な心情を絡めて景色を思い浮かべることができる曲ばかりです。
この『sakura』もその通りで、歌詞のそこら中に、春らしい景色、桜が広がっている景色を思い浮かばせるような言葉がちりばめられています。ちなみに私が一番好きなフレーズは、
空の青さはきっと明日も明後日も
移りゆくけど 同じ空を見てるよ
この部分です。春は移動性高気圧のために、気候が変わりやすいという話は有名ですが、それに合わせて、コロコロ変わる天気に対して、自分の気持ちは絶対に変わらない、ということを表現しているようです。すごくいいですよね。
曲調も明るくて、イントロのリフを聴くと、明るい春がやってきたなあと思います。
ただ、この曲がただ明るい春を歌っていて、ただ君への愛を誓うだけの唄かと思いきや、そうではないようです。
1番では、とにかく君への愛を叫んでいるようですが、2番のサビでは、
さくら さくらの花びらは綺麗すぎて
たまに胸が苦しくなってしまうけど
散っても舞っても花吹雪の中を進んでいこう
そしてまた逢える日まで
と歌われており、『え?別れちゃうの!?』と、ハッとさせられます。
結局、歌詞をよく見てみると、僕が君に対して実際にしてあげていることは一個もなく、実際に会話しているわけでもないんです。(かつてお話ししたことはあるようですが)
「抱きしめるから」といっても、それも夢の中での話です。どうやら、この桜を見る会(?)では、僕は君を遠くから眺めるだけなんじゃないかと思います。
私の個人的なイメージですが、僕と君は、大学の同じサークルに所属していて、君は先輩で、卒業して就職のために遠方へ行ってしまうのではないでしょうか。それで、お別れ会を兼ねて、お花見を実施するわけです。そして、僕は君をずっと見つめているのでしょう。君が遠くに行っても、僕はずっと君のことを好きでいる、そう決意している様子ではないでしょうか。
桜の儚さと、君と一緒にいる時間の儚さを重ね合わせているような気がします。
※桜が散っていくように、この僕の想いも将来的に無くなってしまう……という悲観的な見方もできなくはありませんが…流石に悲しいですね。
写真の中の二人
可愛い手首にこっそり隠れた僕
この歌詞がなんとも言えない切なさを醸し出します…。
きっとこの写真は、ツーショットではなく、集合写真だと思います。集合写真の中から、好きな人と自分という二人ばかり見ちゃうこと、よくありますよね。君の手首に隠れたということは、僕は斜め後ろに立っていたのでしょうね。
春の匂いがする
蜜蜂が飛んでいる
四つ葉のクローバーを君にあげたいな
いくつ季節が巡っても変わらぬこの想いを
毎年、「春の匂い」から春が来たことを知覚し、君への想いを再確認する、という…ますます切なくなるフレーズです。「いくつ~」のフレーズは、一途さが伝わってきて、すごく好きです!
ちなみに、この曲は後に藤巻さん本人によって、アコースティックカバーされています。こちらも是非チェックしてみてください。
②茜空
この曲も、比較的有名な曲かと思います。(よくBGM化されて、お店で流れてますよね。)
春は、孤独になるけれども、希望にも溢れているんだということに気づかせてくれる名曲です。また、どんなことがあっても、力強く歩んでいこうという強い意志も感じさせてくれる曲です。
私が好きな歌詞は、
茜空 夜と朝の狭間で
始まりの孤独に染まろうと
瞳には未来が輝いている
そう春だから
この部分です。
春は出会いと別れの季節、と言いますが、それはつまり、春は孤独な季節、という意味も含んでいると思うのです。(出会うまでは、孤、別れたら孤独だからです。)
春なんだから、孤独を感じるとしても、やはり主人公は輝かしい未来を望み、胸に抱いているということなんだと思います。
春は心細さもありますが、輝かしい未来へと飛び込むような気持ちで、新しいことにチャレンジしていきたいですね。そんなときに聴きたくなる曲です。
こちらの曲も、藤巻さん本人によってアコースティックカバーされています!
③春景色
私は、レミオロメンの春うたの中で、この曲を1番に推したいと思います!
めちゃくちゃロックで、かっこいいんです!イントロの繰り返すリフは、耳についてしょうがないです笑
そして、なにより歌詞が素晴らしいのです!
悩み、もがき、苦しみ、彷徨う……そんな辛い状況から、自分の本当の気持ちに気づいて、自分で抜け出そうとする様子が描かれていると思うのですが、もう共感しまくりなんですよね…。
私が一番好きなフレーズが、
夢を隠した心細い時を
越えてほら春景色
この部分です。
苦しみや孤独の先には、春が、つまり希望が待っているんだということを感じさせてくれるこのフレーズが大好きです。
「夢を隠した心細い時」というのは、失敗するかもしれないから、他人に自分の夢を語ることができないで、自分ひとりで密かに夢を抱えて、孤独に夢に向かって努力しているとき、と解釈しています。
この曲は、春に聴きたい曲でもありますが、応援歌的な曲でもあると思っています。
私の中で大事な曲すぎて、解釈や考察、感想まで書き出してしまうと止まらなくなってしまうので、また後日、この曲について色々と書けたらと思います!
ちなみに、間奏がとにかくカッコいいので、是非多くの方に聴いてほしいです!
この曲も、藤巻さん本人によって、アコースティックカバーされています!
こちらのバージョンでは、ロックな棘がとれて、滑らかで流れるような、美しい河のようなメロディーの『春景色』になっています。こちらのほうが、タイトルに合った曲調かもしれませんね。
④アカシア
この曲こそ、春という別れの季節に聴きたくなる曲です。
この曲では、仲の良かった二人が、恋人関係になることもなく、それぞれの未来へと別々の道を歩んでいく様子、そして独り立ちしていく様子が描かれています。
別れの季節に、恋人関係になれば二人はこれからも一緒にいられるものの、そうならなければ、もう会うこともないのです。卒業式とかで好きな相手に告白しなかった方、あえて好きな人に一生会えないという道を選んだ方、残念ながら玉砕してしまった方に聴いていただきたいと思っています。
私自身、こういう経験しかないので、聴いていて、すごく切なくなります。
私が一番好きなフレーズは、
ここから始めようか 意味なら雲と同じさ
僕らはこのまま そう 意味なんかないから
切なすぎる~って感じです。
僕らの関係が進展しない=恋人にならない=「意味なんかない」ということだと思っています。それを自分に言い聞かせるようにしている姿が、なんとも言えない切なさを醸し出しています。
ちなみに、アカシアは、3月~4月頃に開花する花のようです。まさに、春うたにぴったりですね。
↓以下のページを参照しました。
また、アカシアには、「秘密の恋」や「友情」という花言葉があるそうです。
もしかしたら、主人公は君に対して密かに恋をしていたけれど、君は主人公に対して友情を抱いていた、という意味も、この曲に含まれているのかもしれませんね。
その花が咲いたら 思い出してみて
この歌詞も良いですね。つまり、毎年アカシアが咲く季節になったら、僕のことを思い出してみてほしい、ということなんでしょうね。
この部分の藤巻さんの歌い方がすごく好きです。前半は力強く歌っていて、「みて」の部分は優しく儚げに歌っているんです。すごく心に訴えかけてくる歌い方だと思います。
⑤小さな幸せ
この曲は、上京してきた主人公が、色んな経験をして、たくさんの辛いことや心細さを感じる日々の中に、小さな幸せを見つけて、これからも頑張ろうと決意している様子が描かれています。
学生時代は、春になれば、学校が変わったり、学年が変わったりと、何らかの変化があります。しかし、大人になれば、春が来たからと言って、そのような変化があるわけではありません。(もちろん、転勤や退職という可能性はありますが)
淡々と進む日々の中に、小さな幸せを見つけていきたい、そう決心したのがこの春だった、ということなんだと思います。春に環境の変化がなかったとしても、気持ちの変化を起こして、気持ちを新たにすることならできるんだなということに気づかされました。
私が一番好きなフレーズは、
春の東京 月明り
耳鳴りがするような静かな光
記憶の中の千本桜 花が満開
この部分です。おそらく、主人公は疲れてしまって、月明りの差す静かな夜、うたたねしているんだと思います。そして、疲れているから実際に見に行くことはできないけれど、夢の中で満開の桜を楽しんでいる、ということだと思います。
こういった実生活に根付いた感じの曲は、せつなくてしょうがないですね…。
諦めや悲しみと どう向き合ったらいい
大人になると、あきらめざるを得ないことがたくさん出てきますよね。それに対する悔しさや悲しみと言ったら…。そういった行き場のない感情を、ストレートに描いているこのフレーズは、聴き手の胸を締め付けます。
日々の生活に疲れを感じている方、寂しさを感じている方に寄り添ってくれる曲だと思います。
⑥夢の蕾
この曲は、とある映画の主題歌になった曲です。
映画のテーマと非常にマッチしていて、感動的な曲となっています。
サビの盛り上がり方が、すごくすごく素晴らしいんです。ストリングスが綺麗に入っていて、感動的なんです。涙なしには聴けないんです。一つ一つの音と歌詞が、聴き手の感情を昂らせるんです。聴いたことのない方には、是非一回でいいから聴いてほしい曲です。 もうこの記事を書きながら、私は泣きそうになっています。
「本当の夢」は、「あなたの笑顔の中にある」って、すごく良いですよね…。
愛する人に支えられながら、夢に向かってひたむきに努力してきて、ようやくその夢が叶う瞬間が描かれていると思います。
蕾というのは、冬の寒い間に膨らんでいって、春に綺麗に咲くということから、冬=苦しい努力、春=夢が叶うとき、という風に表現しているのだと思いました。
私の一番好きなフレーズは、
蕾よ 花になって輝け
春の香りに包まれて
夢が叶う、だけじゃなくて、夢が叶って、それが穏やかな中で輝いていてほしいという願いまで描かれています。
極端な表現をすれば、『夢が叶った!いぇーい!ドンチャンドンチャン(効果音)』
ではなくて、静かで落ち着きのある感じで描かれている、というところにまた感動ポイントがあると勝手に思っています。
また、「香り」の歌い方も好きです。一回転するような感じで、最後に向かって盛り上がります。
冬の終わりに風が吹いた
妙に暖かくて泣きそうになった
この冒頭のフレーズもすごく印象的です。
この主人公は、ずっと冷たい風を浴びて頑張っていたんでしょうね。だからこそ、暖かな春風に吹かれて、「泣きそうになっ」てしまうわけですね。
ともかく、曲も素晴らしいし、歌詞も素晴らしい曲です。歌詞は、何度も読み返したくなるほど素晴らしいです。
是非冬の終わりに聴いていただきたい曲です。
ちなみに、この曲はほかのアーティストによってカバーされているようです。また雰囲気が変わって、いい曲だなと思いました。大切に歌ってもらえて、レミオファンである私まで嬉しくなりました。
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以上、『3月9日』以外の、春に聴きたいレミオロメンの曲6曲をご紹介しました。
藤巻さんは、どの曲でも、春を、"輝かしいもの"、"希望に溢れているもの"だと捉えていらっしゃるんだなということを感じました。
これから輝かしい季節がやってくると思うとワクワクしますね!
今、色々と大変ですが、一日も早く穏やかな日々が訪れることを願っています。