わんわん電鉄

好きな音楽は、鉄道の路線網のように広がっていくものだと思う

【私の好きな10曲】レミオロメン

私は、一時期離れていた時期があるとはいえ、レミオロメンの大ファンであります。

 

そこで、レミオロメンの全曲の中から、 私が好きな10曲を選び、ご紹介したいと思います。

 


10曲も選べるとはいえ、選曲が非常に難しかったです。本当は30曲くらいにしようと思ったのですが、あまりに多すぎるので、 なんとか10曲としました。
以下、曲名と収録アルバム名、曲の感想や考察、解説などを簡単に 記していきたいと思います。

 


①電話(アルバム『朝顔』『レミオベスト』)

電話

電話

この曲は、レミオファンの中でもとても人気曲で、ライブの定番曲です。

遠距離恋愛をしている男女が電話でつながっていながらも、 日々それぞれの生活の中で、お互いにどこか心細さや寂しさを抱え ている様子を歌っている曲です。

歌詞を一つ一つ噛みしめていくと、非常に切ない曲だということをお分かりいただけるはずです。

 

 

 

私が一番好きな歌詞は、

天気予報も 違うくらい 離れてしまったね

この部分です。

二人の距離の離れ具合を、天気予報が違うということで表現すると いう、この表現方法にたいへん驚かされました。

 

 

 

また、この歌詞も好きです。

別の街に暮らす君よ 寄り添ってやれないが
僕はここにいる

遠距離恋愛で、お互いに会うことができず、彼女の方も非常に心細 いんでしょうね。そんな中、物理的な距離のために「寄り添って」 はやれないけれど、「僕はここにいる」、つまり何かあったら「 僕」のいるところにくればいいよ、 言っているのかなと思いました。素敵ですよね。

 

 

また、 それだけではなく、遠距離恋愛をしているということで、「僕」の 存在は実体のないもののように感じられるということ(声しか聴く ことができないから)を踏まえて、「僕」はきちんと存在している 、「ここにいる」、つまり来れば会える存在なんだ、ということを 訴えているようにも思えました。

 

 


イントロのアルペジオが独特で良いんですよね。ライブでは、この イントロの前にドラム中心の前奏が入るんですが、それが加わるこ とで、ますます夜の深さ、孤独の深さ、心細さが伝わってきます。

 

Aメロでは静か、Bメロではどんどん盛り上がっていって、サビで どーんと爆発する感じがいいですよね。曲の所々で、藤巻さんの高 音が突き抜けるところが、聴いていて気持ちが良いですね。

 

 


早速だらだらと語ってしまいましたが、実はこの曲が、私がレミオロメンを好きになったきっかけの曲なんです。この曲を聴いて、 まず世界観に引き込まれました。そして、この曲を題材にして、 漫画まで描いたほどでした(苦笑)。

 

ともかく、暗い世界の中で、 気持ちが爆発するような独特な感じが、当時の私にはとても新しく 思えました。

 

 


レミオロメンについては、『粉雪』と『3月9日』しか知らないと いう方は、3曲目として『電話』を聴いてみるのも良いと思います 。

 

 

 

 


②アカシア(アルバム『ether』)

アカシア

アカシア

この曲は、以前書いた記事でもご紹介した曲です。
↓記事はこちら

 

春に聴きたくなる曲です。別れを経て、どんなことがあろうとも、 前へ前へと進んでいこうとする姿を描いた曲です。曲のタイトルに もなっている「アカシア」は、「僕ら」にとって、大切なことを思 い出させてくれるものとして描かれています。

 

 

 

その花が咲いたら思い出してみて

この部分が私が一番好きな歌詞です。コード進行も感情的ですごく 好きなんですが、やっぱり、「僕ら」を「アカシア」の花が結びつ けているんだなということがよく分かるフレーズなので、 尚更好きです。

 

 

ちなみに、この曲のサビのコード進行というか、メロディーが凄く 好きです。初めて聴いて、すぐ好きになった曲です。

どんどん押し上がっていって、クイッと高音の頂に登ってすぐ降り る感じが、気持ちよくてすごく好きです。

 

 


ちなみに、この『アカシア』には、旧バージョンが存在していて、 BメロがCD音源と異なっています。Bメロのアルペジオは流れる ような感じで、そのまますぐにサビに入るんですが、 それも良いなと思います。

 

 

 

 


③モラトリアム(アルバム『ether』)

モラトリアム

モラトリアム

1曲まるごと、めちゃくちゃカッコイイ曲です!めちゃくちゃロックな曲です!

何百回と聴いているくせに、歌詞の意味を良く理解できていないの で、正確に曲の要約をすることができないのですが、君と僕が、広 い宇宙の中で、別々の個体で在りながら、おそらく二人は愛かなにかで繫がっていて、そして未来へと進んでいるということは歌われ ていると思います。壮大な世界観の曲ですよね。

 

 


イントロの入り方がとにかく好きです。インパクトがすごいですよね。どーんと曲に入っておきながら、一旦静かになって、またそこ からジャカジャカと厚みのあるギターのバッキング音がうねるよう に攻めてきます。イントロのコード進行もとてもかっこいいですよ ね。イントロだけでもお腹いっぱいという感じです。

 

 


この曲は、ともかくどの部分もメロディーが最高にかっこよくて、 耳心地がいいんですよね!
例えば、

宇宙に意味がないんだ

 

闇の中で君の名前を叫んだ
太陽が低い軌道で
心の声を照らして

この部分です。Bメロとサビのつながりがすごくいいんです。グイ ~っと高音に上がって、上がったり下がったり(糸を引くようにな めらかに音程が繫がりながら)して、とにかく聴き手の心を一発で 掴むような強烈なメロディーなんです。

 

 

 


Bメロの構成も良いんですよね。この曲のBメロは、珍しく2セットといいますか、8行も連なっています。

前半の4行では、 細かく歯切れ良くギターが鳴り、後半の4行では、 滑らかに流れるようにギターが鳴っています。このように、 同じメロディーが繰り返すときでも、バックの音が変わるとこんな にも雰囲気が変わるんだなということが分かりますね。

 

 


この曲には中毒性があるのか、1日に何回も繰り返して聴いた日が 何日もありました。ロック好きな方におすすめしたい1曲です。

 

 

 

 


④春景色(アルバム『ether』)

春景色

春景色

この曲についても、以前「春に聴きたいレミオロメンの曲」という 記事でご紹介しました。


この曲も、とにかくロックで、すごくカッコイイ曲なんです。イントロのリフは、一度聴いたら耳について残り続けると思います。力 強いメロディーが、何度も繰り返され、しかも余計な要素が全く入 っておらず、ストレートな構成になっていて良いですよね。

 

 

サビには、前半はドラムの音が中心、後半はギターの音も入って厚 みが出て来る、というように音のメリハリがあって、もう本当にか っこいいんです。(語彙力がなくてごめんなさい)

 

 

この曲は、悩み、苦しみ、迷い、もがきながらも、自分の本当の気 持ちに気づき、素直になろうとする様子が描かれています。 歌詞の中には、共感できる部分が非常に多くて、何か辛いことを抱 えているときに聴くと勇気をもらえるような気がします。

 

 

 

私が特に好きな歌詞は、

終わらないで本当の気持ちなら
春のように輝いて

この部分です。自分の「本当の気持ち」こそがなによりも大事であり、それが「春のように輝いて」いるのであるという表現が、 凄く好きです。「春」が、輝いているものとされているのも興味深 いですよね。希望に満ちあふれているものの象徴なのかもしれません。

そうすると、自分の「本当の気持ち」を大切にすれば、自ずと希望に満ちあふれた輝かしい未来へと導かれる、ということを言っ ているのかもしれませんね。

 

 

 

 


⑤昭和(アルバム『朝顔』)

昭和

昭和

全体的に陰鬱な雰囲気が漂う曲なんですが、サビとCメロで感情が 爆発するようにギターがかき鳴らされて、聴き手の感情を揺さぶっ てくる曲です。これこそ、激情的ロックと呼びたくなるような曲です。

 

 

曲の全体を通じたテーマとして、おそらく、人生という旅を強く歩んでいく決意表明が描かれていると思います。 この曲に描かれている、主人公の芯の強さのようなものにすごく惹 かれます。

 

 

 

私が一番好きな部分として、

潮風遠く 運べと 落ち葉を拾い そこへ投げた

この部分が挙げられます。この部分が、すごく感情的なんですよね 。メロディーがとにかく良いんです。また、「運べと」 の歌い方がまた好きです。

 

 

 


また、私が一番好きな歌詞が、

海の地平線月が照らし 人の温もりが恋しくなる

寂しさの分優しくもなれ 一人の脆ささえ受け止めて

この部分です。「海の~らし」から想像できる景色は、本当に美し いものだと思います。そのような美しい景色を眺めていると、主人 公は自身の孤独に気づくようですが、その孤独さえも受け止めて、 その分人に優しくなろうとする・・・というこの姿がかっこいいん ですよね。

 

 


藤巻さんは情景描写が非常に上手だと思うんですが、それとともに 、人間の感情の繊細な部分(もしかしたら気づかない人がいるかも しれないような部分)までもをしっかり捉えて描くことも上手だと 思います。

この『昭和』という曲は、その2つのポイントがぎゅっ と凝縮された傑作だと思います。

 

 


この曲は、ライブDVDでは、『Tour 2008 “Wonderful & Beautiful"』に収録されています。どうしてもライブ版 の『昭和』が聴きたい!という方は、こちらのDVDをご覧いただ けば良いと思います。このライブ版では、半音キーが上がって、ますます切なさがアップしていますので、オススメです。

TOUR 2008 “Wonderful & Beautiful” [DVD]

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  • 発売日: 2008/05/14
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また、この『昭和』は、藤巻さんご本人によってセルフカバーされ ていますので、是非そちらもチェックしてみてください。また原曲 とは雰囲気の違った『昭和』を聴くことができると思います。

昭和

昭和

 

 

 

 

 

タクシードライバー(アルバム『朝顔』)

この曲もまたイントロから何にまで、とにかくロックでかっこいいんです。イントロのうねるような、力強い音と、 独特なメロディーが凄くかっこよくて、何回でも聴きたくなります 。音が割と歪んでいるからか、クセの強めな音がしますね。

 

 


クセのあるイントロに続いて、気怠そうなAメロ、墜ちていくような不思議な感覚に襲われるBメロ、そして明るく転換してサビに入 る、という流れが、とにかく聴き手を飽きさせません。

まず、この ような独特なメロディーや構成をもつ曲を、あまり聴いたことがあ りません。また、夜の闇のイメージと合うような、不安さを煽るよ うな怪しい感じが、この曲には少し漂っていてドキドキしますね。
力強く、またリズミカルなドラムの音でサビに入るところもまた、 良いですよね~。

 

 


『この曲が大好きです!』とかいっている割には、この曲のテーマ がよく分からないんです・・・ごめんなさい。
夜の闇の中がこの曲の舞台になっていて、この曲を聴きながら夜の 街をドライブしたいなと思うくらい、夜の景色が丁寧に描かれてい ます。

 

 


私が一番好きな歌詞は、

感情に布かぶせたら 感覚が麻痺してしまう

この部分です。トガっていて、なんだかかっこいいですよね!

 

 

また、

ヘッドライトと連結の影遊び

この部分も好きです。実は私は少し鉄道が好きなんですが(ブログ 名もそこに由来しています)、この部分を聴くと、実際の鉄道のシ ーンを連想します。例えば、鉄道車両がお互いにヘッドライトを灯しながら連結するシーンです。動画の方が分かりやすいので、 以下、参考程度に載せておきます。

 


ともかくこの曲は、夜の描写が非常に上手な曲です。夜のドライブ のお供にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

⑦追いかけっこ(アルバム『朝顔』)

追いかけっこ

追いかけっこ

この曲は、泣ける要素がたっぷり詰め込まれた曲だと思っています。私が昔、辛い事案を抱えていたときにこの曲を聴いたところ、励 まされたのですが、何より自分の気持ちに寄り添ってくれているよ うな感じがして、涙が止まらなくなりました。

 

共感できる言葉でありながら、それは決して陳腐な言葉じゃないというのが、この曲のすごさです。是非、歌詞を一つ一つ丁寧に読ん でいただきたいくらいなんです。

 

 


この曲のテーマとして、やはり、自分の持っている力を出して、精一杯夢に向かって進んでいこうという強い意志が描かれていると思 います。

 

 


私が好きな歌詞をいくつか取りあげてみたいと思います。

手を伸ばす程に 離れる雲よ

「雲」は、主人公が目指しているものの象徴であると考えています 。つまり、やればやるほど、目標が遠くなっていくような感じがす るという心情を表しているのではないでしょうか。

 

 

 

幼い日々の宿題の山
目隠しのままじゃ 生きられなくて

これは、経験のある人もいるのはないでしょうか。目の前に課題が 山積みになっているときに、そこから目を背けることはできないと いう辛さや焦りを表していると思います。


「幼い日々の宿題の山」というと、小学生の夏休み最終日に、終わらせなければならない課題が山積みになっているイメージが浮かびま すね。ただ、このイメージに捕らわれるだけでなく、幼い頃から抱えてきた悩みや課題や、今目の前にある切羽詰まった課題というイメージを当てはめてみても良いと思います。


結局は、「目隠しのままじゃ生きられな」いという、逃げたくても 逃げられない辛さ。これは、私自身経験がありすぎて、 すごく胸に染みます。

 

 

 

また、この曲には「影」というものが象徴的に描かれています。

影なら幾つも踏んでやれ 

 

手を伸ばすほどに 拡がる影よ

 

影なら何処にも満ちている
真っ白な雪の その裏側さえ

3つのサビに、必ず1回ずつ「影」についての言及があります。
この「影」は、ライバルとか自身の不安や焦りとか、自分の目標と ともに存在する負の部分を表現していると思います。

 


特に私がドキッとした歌詞が、3つめに挙げた「影なら~裏側さえ 」の部分です。これは、どんなに「真っ白な雪」(=清廉潔白のイ メージ?)であっても、その裏側にはやはり負の部分である不安や 焦りのようなものが存在しているということだと捉えています。

最上級の真っ白なものとして「雪」を取りあげ、そこにも(物理的に いっても)「影」は存在していると表現した藤巻さんは本当にすご いなと思います。

 


夢を追うことに疲れてしまったとき、この曲を聴いてみてください 。きっと心の中に存在する、何か重苦しいものが少し和らぐと思い ます。

 

 

 

 


⑧星取り(アルバム『風のクロマ』)

星取り

星取り

この曲は、切ない恋心(おそらく失恋による片思い状態?)を歌っ た曲です。

重苦しく陰鬱なイントロから始まるのですが、サビ~C メロの盛り上がり方と感情の高ぶり方は尋常ではありません。心に ぎゅっと押さえ込んだ切なさが、ぶわっと溢れ出るような感じがし ます。

 

 


私が好きな部分は、Cメロ部分です。

あの夏の日よ 帰れない祭りの日よ
夢は路地裏 風は夜を連れてきた
私は大切な何かを守る事 それを捨てる事
迫られた日々さえ懐かしく
思い出になってしまった

なんとなく個人的に、この曲には不倫というか、いけない恋のイメ ージがあります。社会的体裁や、道徳的・倫理的な部分に反してい るにもかかわらず、相手を想ってしまうという葛藤が、濃く映し出 されているような言葉が並べられていると思います。

 


私は、「あの~日よ」の部分が特に好きです。大好きなあの人も、 この祭りに来ているかもしれないという淡い期待を抱きながら主人 公は祭りへ繰り出したけれど、会えずじまいで祭りは終わってしま う・・・それでもあの人はまだここにいるのではないかと思ってし まうがゆえに、「帰れない」・・・、 という物語を想像してしまいました。う~ん切ない・・・!

 


また、最後の「迫ら~った」の部分もまた切ないんですよね。「迫 られる」ということは、やはり相手の結婚相手や、社会の目から責 められるというイメージでしょうか。「迫られた日々」 の真っ最中にいたときには、辛いと感じたけれども、 今となってはそういう日々さえもが「懐かしく」、 さらに愛おしくなってしまったということですよね。

 

 


この曲には、

時計の針で編んだハンカチで

欲望 それはひとつの海の色

といったように、『これすごい!!!』と思わず唸ってしまうよう な表現があります。とりわけ、「欲望~の色」については、 どう解釈して良いのか分からないほど、凄いです・・・。 勝手な個人的なイメージですが、「欲望」とは綺麗なものから不純 なものまで色々混じっているものだと思うので、「海の色」も、 どこか淀んだ、灰色の海なのであろうと考えています。

 


この曲は、歌詞の1つ1つに感情移入することができるくらいに、 直接に感情に訴えかけてくるような言葉が沢山詰め込まれています 。辛い片思いをしている人で、今思いっきり泣きたい!という人に お勧めしたい曲です。

 

 

 

 

 

⑨流星(アルバム『HORIZON』)

流星

流星

この曲は、もう二度と経験できないこと(会うこと、見ること)= 幼少期の経験であって、それは大人になった今経験することができ ないとしても、それを悲観的に思うのではなく、それを頼りにして 生きていこうとする姿を描いていると思います。 


確かに、幼少期に見た、した、聴いた出来事の多くは、大人になった今は、決して触れることのできないものばかりですよね。 例えば、小さい頃によく遊んだ公園はもう無くなっていて、二度と その公園で遊ぶことはできないといったように。

なんだか哲学的なテーマにもなりそうな曲だなと感じます。

 

 


私が好きな歌詞は、

もう二度と逢えないものに溢れて
Tシャツで走った夢を見てただけのことよ
笑って 笑って

この部分です。「もう二度と逢えないもの」という言葉遣いに切な さを感じます。

 


私事ではありますが、私が鉄道のおっかけ(?)のようなことをし ていたときに、今私が見ている車輌は、「もう二度と逢えないもの 」であると感じていました。鉄道車両も、結局は引退して、 運が良ければ博物館等に保存されますが、ほとんどは廃車になって しまいます。今見に行かなければ、本当に二度と逢えなくなってし まうのではないか、という焦りに駆られて、 色んな所に足を伸ばしていました。この部分は、その時の私自身を 表しているのではないかと思うくらいでした。

 

 


また、この曲の一番好きな部分が、

過ぎてゆく時はいつも過ぎてゆく
記憶は色褪せてそれでもそれ頼りにして
そっと大人になる

なってゆくよ

この部分です。昔「もう二度と逢えないもの」を追いかけたという 記憶は、時間の経過とともに「色褪せて」いくわけですが、 その記憶を「頼りにして」大人になっていくということですよね。 「もう二度と逢えないもの」だから、今現在そのものに逢うことは できないので、記憶しか残らないわけです。

 

その点を悲観的に捉えるのではなく、「それ頼りにして」、つまり 自分の中で大事にしていくという姿勢が良いですよね。

モノがない から悲しむのではなく、モノはなくても、それにまつわる大事な記 憶を大事にするということですよね(分かりにくくて申し訳ないです)。

簡単に纏めていえば、思い出を大事にして大人になるというところが良いと思いますし、共感します!

 

 


この曲は、

でもいつも笑って
笑っていて

の部分で、「笑っていて」のところから、ぎゅいーんと音が上がっ ていき、高音が響くのですが、この部分がとにかく好きです。 切なさに訴えてくるんですよね・・・(伝わらない)。

 

 


この曲はファンの間で、根強い人気を誇っているようで、様々なライブDVD、ライブCDに収録されています。例えば、ライブDV Dでは、『“ISLAND OVER THE HORIZON”at YOKOHAMA ARENA 06.12.16』と『TOUR 2008 “Wonderful & Beautiful”』に、ライブCDでは、『Flash and Gleam』と『レミオロメン“Your Songs"with strings at Yokohama Arena』に収録されています。

“ISLAND OVER THE HORIZON” at YOKOHAMA ARENA [DVD]

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  • 発売日: 2007/03/14
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TOUR 2008 “Wonderful & Beautiful” [DVD]

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流星

流星

流星

流星

ですので、色んなライブで歌われた『流星』を楽しむことができます。

 

 

 

 

 

⑩アイランド(アルバム『レミオベスト』『Flash and Gleam』)

アイランド

アイランド

この曲は、ファンの間で非常に人気の曲です。世間から求められる ことと、ありのままの自分が違うということへの葛藤、そしてこれ からどうしていけば良いのかという不安を丁寧に描いた曲です。 巷では、この曲は、『粉雪』が大ヒットした後の藤巻さん自身の苦悩を独白した曲ではないかと言われていますが、 実は私もそうではないかと思っています。

 

しかし、 藤巻さんの気持ちにしか当てはまらない曲ではなく、この曲で描かれているような気持ちを抱いている人には必ず当てはまるであろう 曲なんですよね。
感動系ソングと言って良いと思います。それくらい共感できて、こ の曲の主人公の感情に寄り添える曲なんです。

 

 


レミオベスト』と『Flash and Gleam』の『アイランド』は、何が違うかというと、Aメロのエフェクトの有無です。前者はハッキリした音になっているのに対 して、後者はこもった感じになっていて、Bメロ、サビに向かって 曇りがとれていくような感じになっています。


私個人的には、後者の方が好きです。この曲のMVでは、藤巻さん が海に溺れています。それと関連させると、Aメロからサビに向か って音の籠もり具合がとれていく感じが、海に溺れたけれども深い ところから段々と上がっていって、水の外に顔を出す感じとぴった り合うと思います。

 

 


私が好きな歌詞が、いくつもあるので、そのうちのいくつかを紹介したいと思います。

君に好かれて 君からは嫌われたんだ

この部分を見ると、「君」はなんて自分勝手なんだろうと思ってし まいますよね。好きになるくせに、勝手に嫌いにもなるという・・ ・。これは、なにかのファンについても言えることですよね。仮に そういうファンのことを言っているとしたら、ファン側からすれば 、勝手にファン活動を始める権利もあれば、勝手に止める権利もあ るでしょ、と主張されてしまいそうですがね・・・(苦笑)

ただ、 ファンの感情の対象となっている人物からすれば、こういう感情を抱くのも当然ですよね。なんだか凄く分かります。

 

 

 

体からただ あの夢が褪せてくのを見ていた

「ただ・・・見ていた」ということは、自分自身のことであるにも 関わらず、自分はどうすることもできずにいて、それをただ客観的 に見ていることしか出来なかったということですよね。 どうこうすることも出来ずに、自分の気持ちに反して「あの夢」 が「褪せてい」ってしまう辛さを想像するだけで胸が痛みます。 この部分からは、主人公の無念さが強く伝わってきます。

 

 

 

遠い記憶の太陽が僕の心に入り込むことはなくて
瞳を閉じて 時は止まらず 人は変われない

この部分は、歌詞だけでなく、メロディーも好きです。これまでよりも半音上がって、音に感情の昂ぶりを感じます。高音の歌い方の 力強さも相まって、藤巻さんの感情がぶわっと伝わってくる感じが しますね。


「遠い記憶の太陽」とはなんでしょうか。私は、昔の自分にとって 輝いていると感じられたもの、つまり昔の自分が信じていたものの 象徴だと考えています。今の自分にとっては、 昔信じていたものが、「心に入り込む」隙間なんてないのだという ことです。それくらい追い詰められてしまったのだと思います。

 

 

また、最後の「時は止まらず」「人は変われない」の2つのフレー ズも印象的です。前者は確かに物理的にもその通りなので理解はで きるんですが、後者にはもう驚かされました。普通の曲なら、 人は変われる!みたいなことを歌っているんですけれど、この曲は そういう一般的な風潮に反しています。

 

これは、自分は自分であって、どんなに世間から“理想”を押し付けられたとしても、 自分自身をそれに当てはめ、それになれるように変えていくことは できないということなんでしょうね。つまりは、 自分を曲げることはできない、ということを言いたいのかなと思い ました。この曲の主人公にはそれだけ、自身の中に強い芯があるの だと思います。

 

 

 

答えを待ち居場所なくし汚れてしまった
僕の純粋のような 欠けた月の明かりで君の影探しているよ
戻れない 時の波泳いでいるよ

「答え」は、自分はどうしていくべきであるか、という問いに対す るものだと思います。その「答え」を待っているうちに、 自分が生きるべき世界の「居場所」を失ってしまうのです。 なんともいえないですね・・・。

 


そして、「僕の~るよ」については、世間から見れば、自分自身は 「汚れてしまっ」ているけれども、自分自身の内面、芯の部分、 心は「純粋」であるということを表現しているのだと思いました。 「欠けた月の明かり」は、主人公自身の心を表していると思ってい ます。心という明かりが、「君の影」を探すイメージです。

 

 

最後の「戻れない時の波泳いでいるよ」という言葉は、この曲の最 後として締める言葉でもあるのですが、主人公の痛切な思いの全て が伝わってくるような言葉だと思います。時間は進む、 戻ることは出来ない、そんな中、これから自分はどこへ行けば良い か分からないという不安でいっぱいなんです。

 

 

先程、 この曲のMVでは、藤巻さんが海に溺れているとご説明しましたが 、この曲のテーマは、まさにその状態なんだと思います。海は、道 がないので、どこへ行けば良いか分からないものですし、遭難しや すいですし、なんといっても自分で水をかき分けて泳いでいかなけ ればいけないので、大変苦しいものです。 この曲の主人公が感じている苦悩は、海の中でただ溺れ、 彷徨っている状態と同じだと思います。

 

 

 

この曲をただ聴くだけではなく、この曲の歌詞を、MVの要素と、 そして(通説によれば)藤巻さんの心情とを結びつけて聴くと、涙 が止まらない曲に聞こえると思います。聴いているこちらまで、な んだか辛くて胸がいっぱいになる曲です。

 

 


この曲は、ライブDVDである『“ISLAND OVER THE HORIZON”at YOKOHAMA ARENA 06.12.16』に収録されていますが、ここでの『アイランド 』の演出がすごくすごく良いんです。

“ISLAND OVER THE HORIZON” at YOKOHAMA ARENA [DVD]

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最後の大サビに入るときに、メンバーの背後にある、横一面に拡が る沢山のライトが強い光を放つんです。会場の奥にいるお客さんの 顔までもが分かるくらいに明るく照らされます。その演出が、 なんとも感動的だと感じます。

曲の切なさと、 光にまみれるような感覚が相まって、これまでにない感動体験がで きると思います。

 


個人的には、この曲こそがレミオロメンの集大成であると感じてい ます。

 

 

 

・・・・・・

 

 

以上、レミオロメンの曲の中で、私が好きな10曲をご紹介しました。


10曲も紹介したうえに、解説や雑談を長々と記してしまったため に、本記事の総文字数は10000字を超えてしまいました。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。

 

 

レミオロメンは、私の学生時代の思い出の詰まったアーティストで あり、レミオの曲にはたくさんの思い出がつまっているため、つい 熱く語ってしまいました・・・。

 

この記事をきっかけに、より多くの方にレミオロメンの名曲を知っていただければと思います!