わんわん電鉄

好きな音楽は、鉄道の路線網のように広がっていくものだと思う

【考察・解釈】スピッツ『オパビニア』

お久しぶりです。わんわん電鉄です。

 

およそ一ヶ月ぶりのブログ更新となります。
これからも引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

しばらくブログを休止する前に、書きかけていた記事があるので、 先にそれらをアップしていきたいと思います。
少し季節感が微妙・・・かもしれませんが、どうかお付き合いください。

 

 

ちなみに今回の、スピッツ『オパビニア』のレビュー記事は、9月頃に書き始められた記事ですので、今年の夏のことを回想しつつ書 かれている記事になります。

 

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スピッツ『オパビニア』は、今年の夏に激リピした曲のうちの一つ です。


サビの爽やか、キラキラ感は、スピッツらしくて、この曲は“スピッツの王道”という感じの曲ですね。

 

この曲は、スピッツの14枚目のアルバム『小さな生き物』に収録されています。

 

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この曲は、『小さな生き物』に収録されているということは、2013年前後に作られた曲なのでしょう。そうすると、マサムネさんが46歳頃に、この曲は書かれたのだと思われます。

オパビニア

オパビニア


この前置きに何の意味があるかといいますと、この曲の主人公「俺 」にマサムネさんを当てはめたら・・・・「ムフフッ」という感じなのです。マサムネさん、勝手に当てはめてしまってごめんなさい !

 


歌詞を見ていくと、「今まで恋を忘れていた枯れたおじさん(?) が、久しぶりに胸のときめきを覚えて、恋する楽しさを思い出し、 好きな相手と恋愛を楽しむ。」という曲なのかなと思いました。

 

 

イントロはシンプルに、音数も少なく、どんどん上がっていくような感じですね。これから曲が始まるな~というワクワク感が高まっ ていきます。若々しいインディーズバンドのような単調なバッキングだけで進行していくというのも良いなと思います。

 

 

巡りあいはただ あくびもらったあとの
両目閉じる感じの ヘタなウィンクからどれくらい

恋のきっかけというのは、不意に訪れるものですよね。きっと、相手と初めて会ったときに、どちらかがしたウィンクによって、ドキ ッとした、という感じなのでしょうか。

 

仮にウィンクをしたのが、主人公の「俺」だとします。
「あくびもらったあとの」が「両目閉じる感じの」にかかっている のだとしたら、あくびをもらって、ふぁ~と目を閉じるようなウィ ンクなのだと思います。


そうではなく、「あくびもらったあとの」が「ヘタなウィンク」にかかっているのだとしたら、相手からあくびをもらってしまい、そ のあくびが恥ずかしくなってしまい、その後、下手くそなウィンク をしてごまかした、という風にも考えられそうです。


私は、後者だといいな~(というか、後者の方が自然ですよね。) と思っているのですが、そこまで複雑な言葉のかかり方はしませんよね苦笑

 

 

デートに向かない坂道を 君の手を弾いて駆け上がり

あえて「デートに向かない」と、少し後ろ向きな?ひねくれた感じ の歌詞を入れるあたりがマサムネさんらしいですよね笑


おそらく主人公(男性)が、相手の手を引いて、積極的にリードし ようとしている光景が浮かびます。

 

 

恋も希望も取り返す バレたってかまわない

この1文から察するに、この主人公の男性は、しばらくの間、希望を持ったり恋をしたりしてこなかったのでしょうね。

 

日々あくせく 働いていくうちに、そういったことを忘れていってしまう人も多い かもしれません。
恋をするとか、希望を持つといった行為は、なんとなく子供っぽく て、大人になってからそういうことをしているということが、周囲 の人にバレてしまうとなんとなく気恥ずかしいものですよね。

 

 

個人的な感想なのですが、この主人公の男性は、おそらく40代とかの、いわゆる“枯れたオッサン”なのではないでしょうか。 漫画の話ですが、よく40代の男性が「いい歳したオジサンが恋愛ね・・・」といったような言葉を発しているのをよく見ます。 

このような、「いい歳した枯れたオジサンが、 久しぶりに恋をしてみるぞ!」といったことが、 この曲では描かれている気がするのです。

 

 

愛されたいとか どうかしてるかも
ガラじゃないのに イカした贈り物 探してる

割と直接的な表現ですね。恋愛にハマっていくうちに、「もっと愛されたい」と相手に愛情をより求めるようになってしまうというこ となのでしょうか。

「どうかしてるかも」 というフレーズもいいですね、恋愛で少し自分を見失ってしまって いる主人公という感じがします。

 

以前、マサムネさんは「恋愛で少しイッちゃってる感じの人を描くのが好き」といった旨の発言をし ていたと思うのですが、まさにこの曲のこのフレーズは、 そんな感じだと思います。ちなみに『初恋クレイジーも、そういう感じの曲ですよね。

 

恋愛にハマりすぎて、相手のことを好きになりすぎて、「ガラじゃない」ことをしてしまうこの主人公の好感度、高すぎると思いませ んか。

 

 

にぶい男でも さすがにわかった
盗まれていたこと

これは明らかに、「しばらく恋愛とは離れていたから、恋愛には疎いのだけど、君にハートを盗まれてしまっていたということはわか っていたよ。」ということだと思います。

 

 

近所も遠くもいとおしく
つくり歌もこぼれる

恋愛していて幸せな時って、日常の景色がキラキラして見える、と いう感じなのかなと思いました。やはりこれも、『初恋クレイジー 』と似ていると思います。


気分もるんるんだから、ついつい歌を口ずさんでしまう主人公・・ ・可愛すぎますね!

 

 

最後は、冒頭の「巡りあいは~どれくらい?」と、同じフレーズが くり返されます。繰り返されることによって、そのフレーズがより 印象に残るとともに、これからもこの2人の恋愛が続いていくよう な感じがしてすごく良いなと思います。


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以上、スピッツ『オパビニア』についてご紹介しました。

 


今回は歌詞の解釈が中心でした。この曲は歌詞にとにかくキュンキュン言わせられる曲ですね!

 

 

余談ですが、私は電車の中でこの曲をよく聴いていたのですが、夏の日差しが差し込んで窓ガラスにキラキラ反射している様子と、こ の『オパビニア』のサビのキラキラ感を重ね合わせて聴いていたの をよく覚えています。