スピッツの最新アルバム『見っけ』に収録されている『快速』も、 名曲ですね!
本当に電車に乗っているような感覚に陥るほど 、疾走感がありますし、透明感のある感じがまた良いですよね。
おそらくこの曲について分析されている方は沢山いらっしゃると思うので!!
本ブログでは、この曲の歌詞にある「流線形のあいつより 速く」の、「流線形のあいつ」とは誰なのかを考えてみたいと思います!
題して“流線形のあいつ選手権”です!
曲のタイトル、「流線形」という言葉からおそらく「あいつ」は、 人間ではなく鉄道車両なのではないかと推測することも出来ると思います。
(自分より先を行く、ライバルみたいなもの、という捉え方も出来ると思いますが、あえてここでは言葉をそのまま受け取って、鉄道に限定することにします。)
そして、私の狭い知識からなんとか、流線形フォルムの鉄道車両を“見っけ” 出しました。
ということで、まず出場選手をご紹介します!
※当初想定していたよりも、多くの方にこの“流線形のあいつ”選 手権の記事を読んでいただけて、嬉しい限りです。本当にありがと うございます。
そこで、本記事をたった4選手で終わらせるのは勿体ないと思い、 さらに5選手追加することに決定いたしました。
ますますにぎやかになった“流線形のあいつ”選手権を楽しんでい ただけたら嬉しいです!
ということで、⑤から⑨が、追加選手です!(12月23日追記)
- ①JR東日本 E653系
- ②小田急電鉄 3000形
- ③JR東海 0系
- ④JR東日本 EF55
- ⑤JR東日本 E251系
- ⑥JR東日本 E5系/H5系
- ⑦JR東日本 E2系
- ⑧西武鉄道 001系
- ⑨JR九州 885系
鉄オタの方にも、そうでない方にも、楽しんでいただけたら嬉しい です。
①JR東日本 E653系
出典:https://www.jreast.co.jp/train/express/inaho_shirayuki.html
このE653系は、新潟方面を走っている列車で、「いなほ」とか 「しらゆき」といった名前がついた列車を運行しています。
見た目 は、丸っこくて、おでこの広い人みたいな雰囲気の車輌です。
今はオレンジが基本色ですが、以前はピンクや青色、またイベントでは国鉄色のE653系もいました!
②小田急電鉄 3000形
この3000系は、Super Express、略してSE車と呼ばれています。
私たちが「ロマンスカー」と聞いて思い浮かぶのは、あの赤い列車だと思いますが 、そういった形態の車輌の中で一番古い車輌です。
全体的に丸っこくて、前面も飛び出ているわけでもなく、平面な訳でもなく、 丸っとしています。真ん中にちょこんとヘッドライトがついている のが可愛いですよね!
一般的な電車の顔を見てみると、ヘッドライ トが目だと感じるデザインが多いと思います。しかし、この3000系の顔を見てみると、ヘッドライトが顔の真ん中に来ているので 、どうも鼻の穴に見えてしまうのですが、私だけでしょうか・・・ ?
③JR東海 0系
出典:https://www.n-sharyo.co.jp/business/tetsudo/pages/jrc0.htm
みんな大好き0系新幹線です。新幹線の中で一番有名な車輌と言っても過言ではないと思います。これまで挙げた車輌の中で一番知名 度の高い車輌なのではないでしょうか。
真ん中の大きな“鼻” が特徴的なこの車輌も、全面が突き出ているのではなく、 丸っこくカーブしています。
今現役で走っている新幹線、とりわけE5系~E(W)7系と比較してみるとわかりやすいと思 います。
④JR東日本 EF55
出典:https://rail.hobidas.com/blog/natori/sp/archives/2015/01/28_16.html
これまでご紹介した3つは、旅客列車です。次にご紹介するのは、 貨物列車として活躍していた、伝説のEF55という電気機関車です。
この電気機関車がなぜ“伝説”と呼ばれているのかにはいくつか理由があります。
一つめは、製造された車輌の数が少ないということ です。実際、この形式は3両しか製造されませんでした。そのうちの2両は早いうちに廃車になってしまい、最後まで残ったのはたったの1台でした。
二つめは、その残ったたったの一両の機関車は戦争を経験しているということです。終戦間近の頃、 EF55は米軍の機銃掃射を受けたのです。その痕跡は今もしっかりと残っています。(確か運転席に、その跡があったと思います。 )
こういう2つの理由があって、EF55は貴重なたった一両の車輌であり、戦争の歴史を伝える役割を担っている車輌であることから、伝説と呼ばれているのだと思います。
⑤JR東日本 E251系
(出典:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/JR%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC251%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A)
この列車は、実は1990年から営業運転を開始しており、意外とおじさん(?)なのです。それゆえ、2020年3月13日に営業 運転を終了するとともに、“スーパービュー踊り子” の名称も廃止になってしまうのです。ですので、是非! 今のうちです!
冒頭から熱く語ってしまいましたが、定期運用から外れてしまうと 、なかなか乗る機会がなくなってしまうので、本当に今のうちだと 思います。是非、多くの方に乗っていただきたいなと思います。
そのように思う理由は、たくさんあります。
まず一つめは、なんといっても先頭車両の流線形のフォルムが非常に美しいということです。一切角張っておらず、 文字通り流れるような車体は、本当に素晴らしいデザインだなと思います。
光に反射すると、光がもわ~んと曲線を描くのですが、それも美しい流線形フォルムだからだと思います。
二つめは、先頭車両の座席からの眺めが素晴らしいということです 。開放的で、非常に気持ちが良いです。本当に“スーパービュー” なのです。
運転席よりも座席の高さが上がっているので、空気椅子で線路の上を走っているような感覚になります!(何年か前にこの列車の先頭 車両の一番前の席に乗車しましたが、本当に気持ちの良い走行でし た。)
三つめは、この列車が美しい海を想像させるということです。
この列車は、神奈川県、とりわけ伊豆方面へと向かう列車です。それゆえ、この列車を見るたびに、私は東海道本線の早川~根府川間 の唯一無二の美しい鉄道撮影スポットを思い出します。
(残念ながら、著作権の関係で、本記事にその写真を掲載することはできませんが、是非検索してみてください! きっとご存じの方も多いと思います。)
私の中では、 このE251系は、完全に“海の象徴”の列車です。
だから、もし『快速』の「流線形のあいつより速く」というところ に、この列車を当てはめたならば、きっとキラキラと光る海沿いを 走っているんだなという想像ができますね。
⑥JR東日本 E5系/H5系
(出典:https://www.jreast.co.jp/train/shinkan/e5.html)
JR東日本の列車の中で一番有名であると言っても過言ではない、 “はやぶさ”です。先頭の長く伸びた鼻の先が丸まっていて、綺麗な流線形を描いているなと思います。
このE5系(H5系)は、なんと最高時速320kmも出るんです !在来線は、大抵100km前後で走行していることが多いので、 在来線の3倍くらいの速さで走っていることになりますね。
“流線形のあいつより速く”といっても、“流線形のあいつ”が、追いつくのが不可能なほどに、速すぎます笑
けれども、目標は大きく、E5系も良いですね!ちなみに、私は『快速』に、E5系を当てはめると、雪景色の中を走って行くような イメージが湧きます!
⑦JR東日本 E2系
(出典:https://www.jreast.co.jp/train/shinkan/e2.html)
この新幹線の先端も、きゅっと流線形を描いていて、しかも、先頭 部分全体が角張っておらず、丸みを帯びていて、とても美しいです。
鼻先の連結部分に線がはっきりと見えますが、それもまた曲線を描いていて、かわいらしいです。横から見ると、この新幹線も鼻先 が比較的長いですね。
この列車の外観の特徴は、なんといっても横から見たときの美しい カーブとその影だと思います。影の入り方も本当に綺麗で、私は本 当にその部分が大好きです!
この新幹線は、長野方面や山形、秋田方面、新潟方面に行きます。 基本的に雪がたくさん降るので、寒冷地仕様になっています。
やはりこのE2系を“流線形のあいつ”に当てはめるとしても、雪景色を想像させる曲に感じられますね。
先程のE5(H5)系はカッコイイ系の新幹線であるのに対して、E2系はカワイイ系の新幹 線だと感じています。ですので、皆さんお好みのほうをどうぞ!
⑧西武鉄道 001系
(出典:https://www.seiburailway.jp/express/limitedexpress/laview/about/)
この列車は、秩父方面へと走る特急列車です。かの有名なレッドアロー号の後継者的な位置づけにある列車であります。
2019年にデビューしたばかりです!
この列車の先頭部分は、「これぞ流線形!」と叫びたくなるほどに 、綺麗な曲線を描いています。公式HPから、 前面ガラスについての言及を抜粋します。
国内初となる曲線半径1500mmの大きな三次元の曲面ガラスを 採用し、やわらかな印象の先頭デザイン。曲面が全体の編成へと自 然に連続するように緩いカーブのある車体断面としました。
列車全体が丸みを帯びていて、滑らかで、つやつやとしていて、近未来的な列車だなと思います。
個人的には、この列車を正面から見 ると、先頭部分がふっくらと飛び出してきているような感じがして 、すごくいいなと思います。
もし“流線形のあいつ”が、このラビューだったとしたら、『快速』に対して2つのイメージが湧いてきます。
一つめは、秩父地方に観光に行くイメージです。
二つめは、近未来的な世界へと飛び込ん でいくイメージです。
より具体的に言うならば、『ドラえもん』に 出て来るのび太くんの机の中に入って、歪んだ時空の中を駆け抜ける!という感じです笑
もしそうならば、この曲は「“流線形のあいつ”よりも速く、未来へとたどり着くぞ!」という意気込みを感じられて、未来を思わせ る曲になっていいなと思います。
⑨JR九州 885系
(出典:https://www.jrkyushu.co.jp/trains/sp/kamome/)
この列車は、完全に前面が流線形になっていますね。頭の部分から鼻先まで、綺麗な流線形になっています。横から見てみると、 本当に滑らかで、しかも可愛らしいです!
鼻のイメージは、JR 東海の0系新幹線に少し似ているような気がします。
この列車の激推しポイントが2つあります!
一つめは、実は、ほぼ同じ型の列車が台湾に輸出されており、TE MU1000形“太魯閣号(タロコ号)”として台湾鉄道を走っているということです!それくらい性能評価の高い優秀な列車なんです!
二つめは、振り子式を採用しているということです!
振り子式とは 、簡単に説明すると、カーブを曲がる際に、車体を傾ければ速度を 落とさずにカーブを曲がりきれるという発想のもので、 以前はよく特急列車に採用されていました。有名な列車で言うと、 381系やくもにも採用されていました。(よく気持ち悪くなる人 がいるとかいうウワサが立ち、“ぐったりやくも” というあだ名もついています。)
窓際に座っていると、自分の席が上がったり下がったりする感じがするようなしないような?という感じなので、是非一度乗ってご自 身でその感覚を確かめていただきたいです!
この振り子式は、最近の列車にはあまり採用されていません。振り子式を採用していた列車は、老朽化のためにどんどん引退していっ ています。だからこそ、希少な振り子式を採用したこの885系は 、私の中で激推し列車なのです!
もしこの885系を“流線形のあいつ”に当てはめたとしたら、『快速』は、優秀でグローバルに活躍するライバルに追いつきたいと いう野心を燃やしている曲のイメージになるなと思いました。
・・・・・・
以上、9つの流線形(もしくは流線形っぽい、丸っこい)車輌をご紹介しました。
この記事をご覧くださった皆さんは、「流線形のあいつ」にぴったり合いそうな車輌はどの子だと思いますか。
そもそも、ここで挙げた車輌全てが速い車輌なので、速さにおいてはどの子もピカイチです!
皆さんの思う車輌を「流線形のあいつ」に当てはめて、この『快速 』という曲を聴いてみるのも良いと思います!
列車が変わるだけで、曲のイメージもがらっと変わります。色んな列車を当てはめて、色んな『快速』を楽しんでください!
※ちなみに私は、流線形ではないのですが、なんとなく中央線快速(E233系)を想像して聴いています。←流線形ではない……です。笑