わんわん電鉄

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冬に聴きたいレミオロメンの曲〈『粉雪』以外 〉

毎年、冬になると必ず、レミオロメン『粉雪』が冬の名曲として取り上げられますね。(というより、最近は冬でなくても、一年を通して聴かれるような人気の曲となりました)。

 

私は、およそ十年近くレミオロメンの曲を聴いている、自称"コアなファン"なのですが、テレビで『粉雪』だけが取り上げられているのを見るたびに、「レミオの冬うたは、『粉雪』だけじゃないんだぞ…』と悔しく思ってしまいます。

 

そこで、今回の記事では、冬に聴きたいレミオロメンの名曲を、個人的な主観で選曲しましたので、ご紹介したいと思います。

 

 

①紙ふぶき

紙ふぶき

紙ふぶき

この曲は、音数はシンプルで、さわやかでやわらかい曲調の曲です。ストリングスによって、曲全体にしなやかさが出ています。ラーメンに例えるならば、淡麗系ですね。

 

私が一番好きなフレーズは、

ああ、答え待って意味探して何もせずぼやいて

何日 何十日 生きてる

突然 目覚めるって思っていたけどそうでもなくて

何年 何十年 生きてる

ここの部分です。このフレーズを聴いたときに、「ああ、そのとおりだ…」とすごく思いました。この曲を聴くと、生きるってなんだろう、とか、今のままじゃだめだ、とか、自分らしいってなんだろう、などということを感じます。

 

 

この曲の最後の歌詞となっている、

 

夢を型抜き冬を越してゆくよ

ここの歌詞からは、冬を越した先にある希望を感じさせてくれます。

「夢を型抜」くということは、自分の中で明確に夢を持つということだと思います。つまり、冬の間に、自分自身がやりたいことをはっきりさせて、春からその夢に向かってスタートを切ろう、ということを言っているのかなと思います。

このフレーズだけで、厳しい冬の先には、春が待っていると感じさせてくれるのですから、すごいなと思います。

 

 

他にも、冬らしい言葉は、歌詞に使われていて、

 

真冬の空 駆け上がって

 

真冬の中 雪を溶かす

というフレーズから冬を感じます。

冬=季節、ではなく、冬=何もしていない怠惰の日々、またその自分、という意味の可能性もありますが、言葉だけをそのまま受け取るならば、冬に聴きたくなる名曲であるということができると思います。

 

個人的に、一番お勧めしたい曲です。

 

 

 

②恋の予感から

恋の予感から

恋の予感から

この曲の中には、冬らしい言葉は一切使われていないのですが、イントロのこっくりとした音や、この曲が以前スタッドレスタイヤのCMに使われていたという経緯を踏まえると、冬に聴きたくなる曲だということができると思います。

 

この曲は、私は、レミオロメンの曲の中で、1,2を争うほど切ない恋うただと思います。

実際、寒い冬のほうが、人肌が恋しくなるからか、切ない恋愛ソング聴きたくなると思うのですが、皆さんはどうでしょうか。

切ない恋愛ソングに、実際の寒さという要素が加わると、ますます切なくなる気がするのです。

 

 

とにかくこの曲は、イントロが特徴的で、重苦しい感じがしますが、それはもやもやとした心の中を表しているような気がします。マフラーにくるまれながら聴きたくなるイントロです。

また、サビではストリングスが全面的に出てきますが、それが感情を揺さぶってきます。この曲に使われているすべての音が、感情に訴えかけてくるようです。

 

 

私が一番好きなフレーズが、

 

眠れぬ夜 静かな朝日

心を焦がしてゆくよ

ここの部分です。このフレーズを聴くだけで、実際に夜が明けて、ゆっくりと日が昇ってくる様子が思い浮かびます。なんとなくですが、これはまさに、冬の日というシチュエーションがぴったりな気がします。

夜になっても、朝になっても、その人のことが好きだし、どんどん想いが膨らんでいくということなんでしょうね。このフレーズが切なすぎます…。

 

 

 

好きだよ 好きだよ たったそれだけで

どれだけ追い詰められても

かまわない怖くはない

「好きだよ」と相手に伝えることによって生じる様々な弊害(例えば、周囲の人に何か問い詰められるとか…?それとも、相手の人には、決まった人がいるとか…?)があろうとも、自分の気持ちを伝えるんだ、という強い意志表明ですね。

 

相手に告白しようと思っているけれど、まだ迷っている…という方には、是非この曲を聴いて勇気を出してもらえたら、と思うのですが、どうでしょうか。

 

 

ちなみに、昨年藤巻さん本人によってアコースティックアレンジされたバージョンも発表されました。こちらも是非聴いてみてください!

さらにしっとり、落ち着いた仕上がりとなっています!

恋の予感から

恋の予感から

 

 

 

 

③ビールとプリン

ビールとプリン

ビールとプリン

この曲は、初期の名曲です。

同棲する二人の、日常の幸せを丁寧に描いていて、視点は二人の食卓にフォーカスされています。また、この幸せがずっと続くのだろうか、という内心の葛藤も同時に描かれています。

 

旅立つ日が来るならば せめてこの時間よ

止まれとは言わないよ ゆっくり進め

これらのフレーズがとにかく切ないんです…。イントロの寂しさや、サビの激情的(というのでしょうか)ギターと相まって、とにかく切なくなります。

 

今ある幸せが終わってしまう日がくるとしたら…、そんなことを考えて物悲しくなった経験のある人は多いかと思います。だからこそ、今の幸せな時間がゆっくり進んでくれればいいと願うのでしょう。終わりがあると、この曲の主人公は感じているのでしょう。

 

 

 

 

旅立つ日が迫って 寂しさ胸の奥へ

追いやろうと お互いは無理をするけど

なんだか切ないから テレビをつけてみても

見るでもなく 聞くでもなく レンジがなって

彼女が戻ったなら ご飯を食べようか

やはり、主人公はその幸せに終わりを感じているようです。

なんとか寂しさをこらえようと、とりあえずテレビをつけるという行為がなんだか生々しいですね。最後「彼女が~ようか」とうたわれているということは、その幸せに終わりがくるという事実をいったん忘れて、とにかく今目の前にある幸せをかみしめようとする主人公の決意を感じました。

 

 

この曲が冬を連想させるポイントとして、

 

近いとはいっても この季節だから

手足の先がかじかむ

僕は寒くて部屋へ飛び込んだ

君はゆっくり 味見をしてる

お帰りなさいと こちらを向いて

寒くないの?と 僕を笑わせたんだ

ここのフレーズですね。

寒い冬の外から帰ってきて、温かい部屋に飛び込みます。(そもそも部屋が暖かくなかったら、飛び込まないでしょう笑)

その部屋が、温度的に(暖房を使っているから)暖かいということと、心理的に温かい(その部屋に君がいるから)ということを言っているのではないかなと思います。

 

 

この曲も冬に聴きたい、切ない名曲であると言えるでしょう。この曲は、実際に二人が会話している様子が思い浮かんでくるくらいリアルに、そして丁寧に情景が描かれていてすごいなと思います。

 

 

こちらの曲も、藤巻さん本人によって、アコースティックアレンジされたバージョンが発表されています。

ビールとプリン

ビールとプリン

 

・・・・・・

 

私の個人的な主観によって、『粉雪』以外の、冬に聴きたいレミオロメンの曲を選び、ご紹介しました。

 

レミオロメンのファンとして、より多くの方に『粉雪』以外の曲も知ってほしいし、聴いてほしいと思っています。ですので、是非聴いてみてください!