以前、私が好きなレミオロメンの曲10曲をご紹介しました。
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今回は、レミオロメンの曲の中で、アルバム未収録のカップリング曲の中から好きな曲を5曲ご紹介したいと思います。
レミオには、アルバム未収録曲にもたくさんの名曲があります。いわゆる隠れた名曲というやつですね。是非多くの方に、このような 隠れた名曲を知って、聴いていただけたらと思っています。
①『息継ぎ』(『蒼の世界』収録)
この曲は、アルバム未収録かつカップリングの曲の中でも、有名な曲だと思います。
軽く跳ねるような小刻みのイントロ、息を繰り返し吸って吐くような独特なリズムのサビなど、この曲は“特殊”な感じのするリズム、メロディーで構成されています。
細かく跳ねるようなイントロ→少し浮ついた感じの不思議なメロデ ィーのAメロ→流れ出すBメロ→浮いたり沈んだりするよう なリズムのサビ(前半)→流れ出すような感じのサビ(後半) というような感じで、とにかく特殊な感じ、独特な感じ、 ユニークな感じがする曲です。(語彙力が少ないために、 説明が上手く出来なくてごめんなさい)
だから聴いていて、すごくクセになるんですよね。
ちなみに、歌詞の意味については、私自身よく分かっていません。
ただ、『息継ぎ』というタイトルから、何かを補給するイメージの 曲(「酸素」なのか、「夢」なのか?)なのかなと思っています。 解釈するのが難しい曲だと思います。
抽象性が高いことも、 また魅力的だと思っています。誰にでもわかりやすいストレートな歌詞もいいとは思いますが、こういった特定の事物を明確な言葉で指し示すことの無い抽象的な歌詞って、想像の余地が広がりますし、色んな場面に当てはめることも出来ますし、何より少しひねくれている感じがして好きなんです。
②『午後の低気圧』(『蒼の世界』収録)
この曲も、先程の『息継ぎ』と同じシングルに収録されている曲です。
イントロの重苦しい雰囲気が、黒い雨雲が迫ってくるようなイメージを彷彿させます。正直に申し上げますと、あのイントロは天才的だと思います。
重苦しい音が、 ただひたすらに連なることで、独特の雰囲気を出しているあのイントロは、(私が聴いたことのある曲の中では) 唯一無二だと思っています。
全体の曲調についても、最高ですね。
Aメロに入っても、イントロのあの特徴的な音が鳴り続けているところが好きです。サビのメロディーもかっこいいですし、Bメロに 入ると軽くなってくるという変化も好きです。
この曲は、偽りをはがしとる何か(=「午後の低気圧」)が、主人公自身のありのままの姿をむき出しにしていくというテーマの曲だと考えています。詳しくは、以前書いた記事を見ていただけたらと思います。
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そして、歌詞の言葉のひとつひとつがかっこいいんです!
海より深い愛まで潜れない
空より高い理想まで飛べない
非現実的なことをあえて並べて書いて、それを否定するというところに、なんだか反骨精神を感じられてかっこいいなと思うんです。ちょっとひねくれている感じがたまりません。
鈍ってしまうのが恐いと思った
変わってしまうよ 気づかない程小さく
このCメロ部分の歌詞も深いですね。
レミオは、『粉雪』以降になると“変化”を歌った曲が多くなってきている気がするのですが、この頃からそのようなことを歌った歌詞があるんですね。
藤巻さん自身の感情なのか、それとも何か違うモノを指しているのか分かりませんが、いずれにせよ、「万物は流転する」 と言うように、宇宙のすべてのものは変化の中で生きていますから 、そういうことを歌っているのかなと思いました。
「鈍って~思った」という歌詞が、あまりにストレート過ぎて、すごく心に響きますね。人間が一番恐いと思うものなのではないか(鈍る=劣化のイメージ?)と思います。
個人的には、梅雨の時期とか雨の日とかに聴きたくなる曲だなと思 います。
③『日曜日』(『3月9日』収録)
この曲もすっごくかっこいいんです!
ジャーンと入ってからの、ウワーっとやってくる厚みのあるギターサウンドがすごいんです!息つく暇も与えないほど、セカセカとし ているくらいのスピード感があって、聴き手も盛り上がらずにはいられません。
途中でピロピロ~となって、また厚みのある音がかっこよく刻まれます。
とにかく、ジャカジャカと切り刻まれるようなギター音と、そのメロディーがめちゃくちゃかっこいいんです。聴いたことがないという方には、是非1度聴いていただきたいです!
サビのメロディーが美しく、流れるような感じがして気持ちが良いです。特に、「汗ばんだTシャツ」のメロディーが最高です。
また、歌詞も凄くいいんです。夏の特に何の変哲もない、だけど愛おしい日常を描いた曲です。
ジリと焦げ付くアスファルト サンダルが溶けてしまうよ
追い越してゆく乗用車 排気ガスに蜃気楼
この歌詞を聴いただけで、パッと夏の情景が浮かんできますね!さすが藤巻さん、情景描写がお上手だなと感じます。
幾つ年を重ねてみても 自分以外にはなれやしない
誰もが一度は子供だった あの日のことを思い出した
ここも哲学的で良いですよね。
この『日曜日』に描かれている情景は、主人公が子供の頃に見たものであって、大人になって過ごす夏の日曜日に、子供の頃に過ごした夏の日曜日を思い出しているのかなと思いました。
④『蜃気楼』(『太陽の下』収録)
イントロのメロディーが、痺れるほどかっこいいんです!ドスの効いた、野太い音が響き渡っている中で、繊細な細かな音も響いていて、本当にかっこいいです。
Aメロの上がったり下がったりする感じ、Bメロのゆったり流れる感じ、そしてサビの高音続きのハイなメロディーが気持ちいいですね。Aメロからサビまで、緩急がしっかりついていて、サビでぶわっと盛り上がれます!
サビの前半は、少しふわっと軽く浮いている感じ、後半はドラム、ベースがしっかり入って厚みが出てくる感じと、同じサビでも変化がついているところもまた良いです。
曲のテーマは、私にはよく分からず、申し訳ないです。
ただ、丁寧に真夏の景色が描かれていて、曲調のロックでハイな感じと相まって、暑い真夏の空の下で聴いて盛り上がりたくなる曲だと思っています。
真っ直ぐに伸びた高圧線が空を切り取って
龍の巣の様な入道雲がそれを横切った
真夏の、よくある風景を、ここまでドラマチックに描ける藤巻さんは凄いなと思います。雲、高圧線、空は、それぞれ無機質なものにすぎないのに、この歌詞ではまるでそれぞれが物語の主人公かのように生き生きとしているように感じられますね。
⑤『歩調』(『夢の蕾』収録)
この曲は、インディーズ時代の自主制作盤にも収録されていた曲をリミックスし直したものです。基本的には、自主制作盤に収録されているものと同じだそうです。メンバーが20歳の頃に録音した曲だそうで、少しもこもこした感じがまた良いですね。
この曲についてのインタビュー記事を見つけましたので、こちらで紹介いたします。
http://www.pia.co.jp/interview/43/index.php
この曲はサビのメロディーといい、コード進行といい、とにかく耳心地がよく、とても気持ちが良いものとなっています。低いところからだんだん上がっていく感じが、すごく好きです。
また、歌詞がすごく良いんですよね。誰もが生きていくうちに「このままで良いのだろうか」「まわりから取り残されている気がする」といった不安を抱いて心がボロボロになってしまったことがあるのではないかと思うのですが、そういった、今にも泣き出しそうなくらいもろくなった自分を優しく受け止めてくれるような歌詞がたくさん並んでいます。聴くだけで勇気をもらえる曲です。私も入試の時期によく聴いて、元気をもらっていました。
私が一番好きな歌詞が
迷い多かれ 歩み遅かれ 喜びに触れられると信じ
敵の数だけ 味方もつくさ 気づけたのなら共に進もう
この部分です。進路、就職などの場面で人よりも歩みが遅いのではないかと焦りを感じてしまったときにこそ、この歌詞を胸にとどめておきたいですね。
若い頃の藤巻さんの歌い方もまた良くて、荒削りながらも1音1音に力が、力がこもっていて、すごく心に響きます。
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以上、レミオロメンの隠れた名曲5曲をご紹介しました。
個人的な感想ではありますが、カップリング曲には、ほかのアーティストの曲では聴いたことのないような、独特かつ癖になる素晴らしいメロディーの曲や、歌詞がグッとくる曲、藤巻さんお得意の情景描写が美しく描き出された曲など、とにかくレミオらしさが前面に出された曲がたくさんあります!
レミオロメンにしか作れない曲を是非聴いてみてください!