スピッツ『タイムトラベラー』は、私がこの夏に激リピした曲のうちの1つです。
この曲は、スピッツ4枚目のアルバム『Crispy!』に入っています。
この曲に関しては、曲調がとにかく好みです。懐かしさを感じる、 少し昔の歌謡曲っぽさがあると思います。
私はもともと、80年代 アイドル曲やテクノポップ、90年代ロックなど、懐メロが好きな ので、昔懐かしい感じの『タイムトラベラー』が好きです。
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この曲をよく聴いていたのは、梅雨がもうすぐ明けるかな~という頃の、7月です。カッと晴れて、汗ばむ陽気が2,3日続いている のに、未だに梅雨が明けない・・・という時期でした。
この曲のサビのキラキラ感(ギターリフがなんとなく、太陽の光が反射した波のキラキラを想像させます。)が、夏っぽいなと思いな がら、梅雨明けを待ち遠しく感じていました。
この曲を聴きながら、駅で鯛焼きを食べたことが、思い出です。笑
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イントロは、どこか『群青』や『アパート』に雰囲気が似ている気がします。(これらに比べて、少し音程が高くなった感じ?)
流れていくような感じですね。
曲全体を通して、メロディーが気持ちよくて好きです。
まず、Aメロ(変化)の
ほほえむ静かに 埃をはらったら すぐに
誰だかわかるはず
ここの部分のコード進行が好きです。
Capo2のとき、
C G B7 Em Em7
このように構成されているそうですが、B7がよく効いているな、 と思います。ここで急に少し不安定な、物憂げな感じが出てきます よね。
※この曲の構成として、Aメロ→Aメロ(変化)→繰り返し→サビ ・・・となっていると考えています。
また、このAメロ(変化)とサビの間に、少し間があります。
そこで、ベースが主役になって、少し歩調を整えるような、足先が踊っ ているような音が響いています。ここが、サビに行く前に、 一呼吸整えてくれると思います。また、サビに行く前の、「 そろそろサビだな~」という高揚感を高めてくれます。
このベース音主役のクッションがあることによって、サビの
さあ
がより伸びやかに、広がりをもって聞こえるんですね。
さらに、
答えをきくために
ここの部分が、2文字ずつコードが変わっていて、歯切れのよい、 ポップな感じになっていて、凄く好きです。
この曲は、音楽的な工夫がたくさん詰め込まれていて、聴いていて 楽しくなる曲だと思います。
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歌詞については、解釈が難しいなと思いますが、私の考えとしては 「生まれた起源を探る」ということをテーマにしているような気が しています。
そもそも、「タイムトラベラー」は、時間旅行者と訳すことができそうで、イメージとしては、時空を超えて時間を行き来することが できる人のことを指すのかなと思いました。
それができなかったとしても、昔のアルバム写真を見て、 昔を懐かしむだけでも、タイムトラベラーになった気分になります ね。
そこはまぶしい過去の国
とびかう鳩さえ タマゴの中にかえっていく
などのフレーズから、生誕の起源を主題にしている曲なのかな、と 思いました。
ただ、主人公の「僕」が、この曲の中で生存しているのかどうかは疑問です。
最初の方では、
僕が産まれる前の
とありますし、「ママ」に話しかけることができるようですから、主人公は生存しているようです。
しかし、曲の後半では、
冷たい風になり 背中にキスしたら
震えて笑った 君のことを誰よりも大事に思ってた
とあり、主人公の「僕」は「冷たい風」になってしまっているよう です。風になる、ということは、「僕」はもうこの世に、 肉体のある状態で存在していないのではないか、と考えてしまいました。
つまり、この世には、魂だけで存在しているということです 。
また、「大事に思ってた」と、過去形で表現されていることから、 やはり「僕」はもうこの世にいないのではないか、とますます思っ てしまいました。
(それとも、鳩同様にタマゴの中に還っていった と捉えることもできそう・・・?)
ともかく、「僕」が大事にしている「君」のママに何かを尋ねるようですが、何について尋ねるのか気になりますね。
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今回は、スピッツ『タイムトラベラー』をご紹介しました。
メロディーも綺麗ですし、どこか懐かしい感じも良いですね。
※「わんわんプレイリスト-2019夏-」というカテゴリに、私がこの夏に激リピした楽曲について、記事をまとめていますので、 過去の記事に興味を持ってくださった方は、そのカテゴリに飛んでいただいて、記事をご覧いただけたら嬉しいです。