タイトルにも書かせていただきましたが、もう本当に、織田哲郎さんは天才だと思います。
織田さんが作曲した曲の多くが、めちゃくちゃヒットしたと言う事実。とりわけ90年代は、音楽チャートで織田さんの名前(作曲家として、歌手として)を頻繁に目にした人 も多いのではないかと思います。
私が今回、なぜ「織田哲郎さんが作曲したアイドルソング」について取りあげようと思ったかというと、私が珍しく興味を示し、繰 り返し聴くなどしたアイドルソング3曲が、全て織田さん作曲のものだったからです。
正直驚きました。
『え!?この曲も、この曲も織田さんが作曲した曲なの!?』と。
耳心地がよく、J-POPらしさもあり、ノリも良く、耳に残りやすく・・・メロディーが本当に素晴らしいのです。何度でも、 繰り返し聴きたくなるメロディーなんですよね!
ということで、私が『すごい!』と脱帽した、織田哲郎さんが作曲 したアイドルソングを3曲ご紹介したいと思います。
- ①鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら 僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上 でのやや気恥ずかしい結論のようなもの/AKB48(2013年)
- ②恋☆カナ/月島きらりstarring久住小春(モーニング娘 。)(2006年)
- ③チャンス!/月島きらりstarring久住小春(モーニング 娘。)(2007年)
①鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら 僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上 でのやや気恥ずかしい結論のようなもの/AKB48(2013年)
曲のタイトルが、AKBグループの曲の中で最長のものとなっているそうです。とにかくタイトルが長いということで、リリース当時 には非常に話題になりましたよね。
この曲は、特に熱心なAKBファンではなかった私を一瞬にして捉えました。
イントロはギターの音が鳴りひびいて、ロックな雰囲気なのですが 、雰囲気を変えて、AKBらしくなってくるのも良いですね。
君の微笑みを(微笑みを) 夢に見る(夢に見る)
いつも同じシチュエーション
ここのコード進行が気持ちよすぎるといいますか、だんだんと上がっていく感じというのが個人的に非常に好きなので、 ドはまりしました。
メロディーが階段を上がっていくような感じの イメージを持っているのですが(伝わらない)、 それに加えて輪唱されていることで、前のパートが加速していくよ うな感覚になるんです・・・(伝わらない)。 彗星が尾を引いているようなイメージです。
ちなみにここでのコード進行は、C→Em→F→G→Em→A7、 となっているようです。
とりわけ、C→Em→F→Gは、「哀愁を漂うメロディ」として王道のものだそうです。
目が覚めた時に 胸のどこかが
この「胸のどこかが」のメロディーの良いですよね!どこか不安を感じさせるような雰囲気のある音だなと思っていたら、 ここではA♯dim というコードが使われているそうです。
サビで爆発して、Aメロ、Bメロでは非常に落ちつく、音数がシンプルになるというのも、緩急のメリハリが効いていて、非常にいいなと思います。
しかも、この曲は、AメロとBメロが1つずつしか なく、どんどん曲が展開していくので、退屈せずにどんどんノっていける曲だと思います。
(普通の曲って、Aメロは2組あるので、あまり気に入っていない 曲だと飽きてしまうことが多いです。しかし、 この鈴懸なんちゃらはAメロが1組で、展開がはやいので、 聴き手を逃しませんね。)
Bメロは、劇的というか、刺激的ですね。「ジャジャ!」と大きく音が入って、音が止むわけですが、息を止めて、ガハーと吐き出すような緊張感を感じさせるなと個人的には思っています。
私が生半可に持っている音楽理論を引っ張ってきて、この曲の素晴らしさを裏付けることができるのはココまでですね・・。(知識がなくてごめんなさい)
この曲の全体的な感想として、とにかくかわいらしい、ということです。AKBの曲には、「僕」目線の曲が多いなという個人的な見解を持っているのですが、この曲もそうで、
“ 男の子が女の子に対して、好きという感情を持っているのだけれど 、当人は気づいていない・・・し、女の子に対して『 君の夢を見るんだ』と言ってしまったら、相手に嫌われてしまうか もしれないと危惧している様子”を歌っているのかなと私は思っています。
この2人は、幼なじみとか、昔からの友達で、その長い間築き上げてきた友情が壊れてしまうのが怖いのでしょうね。
↓公式MV
②恋☆カナ/月島きらりstarring久住小春(モーニング娘 。)(2006年)
この曲も鈴懸なんちゃらと同様に、サビから入ります。本当に、このサビのメロディーが本当にキャッチーで、一回聴いただけで耳に つきますね。
こんなにも耳にスッと馴染むメロディーを作ることができる織田さんは本当に天才だと思います。
このサビのフレーズでは、音が細かく跳ねるように動いている感じがします。音符が多いのでしょうか?言葉と音楽が同じ音程を踏ん でいるのも、かわいらしいです。
イントロの鉄琴のような音も良いですよね。星がきらきらしている ようなイメージが湧きます。
サビは、割と詰まった感じ(音符が多い、言葉が詰まっている感じ )で、Aメロも同様に割と詰まった感じが継続するのですが、Bメ ロに入るとゆったりと滑らかな感じになります。
また、サビでは音 数が多く、どーんと盛り上がっていましたが、AメロBメロでは落ち着きを見せます。こういった緩急が非常に上手に効いていて、やはり聴き手を飽きさせませんね!
また、この曲も鈴懸なんちゃらと同様に、Aメロが1組で構成されています。
落ちついているAメロも短くしてしまうことで、サビの 勢いをそのまま維持することができますし、テンポ良くBメロに突 入し、またサビへと進むことができますね!やはり、 聴き手を飽きさせないし、離しませんね!
Bメロの、少し大人っぽいメロディーが好きです。コード進行を見てみると、Bメロはただ同じコードを繰り返していないんですね。
甘いモノほど染みる胸の
スキマに君のくれた笑顔
この部分は、メロディーが似ているようで、前半と後半で、音がず らされているんですね。
前半は、Bm F# D E
後半は、Am E C D ※Capo3(以下同様)
(両者は、枠組みとしては、同じコード進行なのだと思いますが、 キーとなる音が違っているとか、なんちゃら・・・?でしょうか? )
いつか☆(ホシ)を描いて
ここの部分は、だんだんと上がっていき、なおかつ加速していくよ うな感じがします。
ちなみにコード進行は、Am D Bm Em となっているそうです。
曲全体の感想としては、とにかく久住小春さんの可愛さが際立って いて、しかも歌詞も学生感が溢れてすごくかわいらしいですよね。
織田哲郎さんのYouTubeチャンネルでは、ご本人がこの曲を セルフカバーなさっています。
動画のタイトルには【閲覧注意!?】とありますが、いやいや本当 に織田さんが可愛すぎます・・・。
「イェイ」もきちんと歌われています!原曲がとにかくカワイイアイドルソングであるのに対して 、織田さんのバージョンは、爽やかで、少し渋味のある大人の恋愛 という感じがする曲になっていますね!
↓Dance Shot Ver.
③チャンス!/月島きらりstarring久住小春(モーニング 娘。)(2007年)
この曲が、私が取りあげた3曲の中で一番好きな曲です。
この曲を聴いていた頃、ちょうど私は引っ越しをして、新しい環境へ入っていくという時期にありました。
心機一転!という感じで、 その頃の日々を過ごしていたのですが、ちょうどこの曲の歌詞である
チャチャ Chance! ムテキの勢いで
チャチャ Chance! ツヨキのその意気で
今日までのAH毎日にさよならを告げるわチャチャ Chance! どれだけ変わっても
チャチャ Chance! 変わらず見ていてね
キラキラのこの先の道を歩くわ あなたとね
この部分が、その気持ちと一致していました。そのため、その新しい環境に身を置き、新生活を始める当時の私のテーマソングとなっ ていました。
この曲も、先程の2曲と同様に、サビから入る曲です。
冒頭、ジャ ジャ!と大きく音が入って、止まる、というのは、鈴懸なんちゃらと同様で、やっぱり聴き手にハッとさせるし、なにより言葉や曲全体にもにメリハリがつきますよね。
「キラキラの~あなたとね」の部分の、メロディーとコード進行が 凄く好きです。それまでは、細切れ?というか、 細かいリズムであったのに対して、この部分では流れるような、 滑らかな感じに聞こえます。
「道を歩くわ」の部分は、D# D、となっているようです。(Capo1の場合。以下同様。)これも、sus4を使った解決みたいな技法が働いているのでしょうか?
この曲も、サビがどどーんと盛り上がっているのに対して、Aメロ は音数も少なくなって、非常に落ちついています。
私が本記事で取りあげた三曲は、どれもAメロが足でズンチャズンチャとリズムを 踏めるような、キーボードの音を一定間隔で刻んでいるような感じですよね。(コードに従って、その音を弾いている、ということな のでしょうか)
この曲の特徴として、はっきりとAメロとBメロという枠組みに分かれているのではなく、AメロとBメロが融合していて、サビからサビまでの間隔が非常に短くなっています。
サビからサビまでのフレーズを実際に見てみると、
予報外れて太陽サンサン!?
会計合計777(ナナナナナナ)円!?
これが今のモードなの
月が2つよツキまくりよ なんでもかなうわ
この4行だけです!!!
あえてAメロとBメロに分けるならば、「 予報~モードなの」までがAメロ、それ以降の1行がBメロだと、私は思っています。
Aメロに入ったなと思っていたら、 突然もうBメロに入って、あっという間にサビに入ります。 ここまで来ると本当に、Bメロはサビにつなぐための接着剤的な役 割ですね!
この曲も、先程の2曲と同様に、AメロBメロがコンパクトに纏められているので、曲の勢いが最初から最後まで失われることなく、 進んでいくことのできる曲となっているなと思います。
曲の途中で、サビに入る直前に、ワンフレーズのメロディーを置い ているところもあります。それもまた良いですよね。 曲のアクセントになっています。スピッツの『タイムトラベラー』 という曲も、サビの直前にワンフレーズ置いています。
曲全体の感想として、冒頭でお話ししたような思い出があるので、 やはり「新生活応援ソング」みたいなイメージがあります。歌詞も すごくいいですよね。使われている言葉の1つ1つが前向きで、聴き手を元気づけてくれます。
あとはやはり、久住小春がスーパーアイドルだということを感じさせてくれる曲だと思います。
『恋☆カナ』では、 まだやや緊張気味で(またそれが初々しい) 少し硬い感じがしたのですが、『チャンス!』 ではもう圧倒的にすごいというか、堂々としていて、なおかつ歌も 上手だし、表情の1つ1つが自然で、ダンスもキレがあるし・・・ 本当にキラキラしているなと思います。
特に、曲の途中に入る「イェイ!」のときの表情が非常にかわいらしいです。
↓MV
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今回は、織田哲郎さんが作曲したアイドルソングを3曲ご紹介しました。
どれも名曲ですので、「普段アイドルの曲は聴かないよ~」という 人にも1度聴いて欲しいと思っています。
どの曲も勢いがあるし、サビのまとまり方(終わり方)もいいし・ ・・・・・、一体どんな技法を使ってこんなにも素晴らしい曲を作 っていらっしゃるのか、是非教えて貰いたいくらいです!
音楽理論についての知識に乏しい私は、コード進行をしらべて、そのコード進行はどんなときに使われるのか、Google先生に聞くだけで 精一杯です(苦笑)
とにかく、まだ聴いたことのない方は、是非聴いてみてください!