この夏、私が激リピした楽曲を、いくつか紹介していきたいと思います。
私の個人的な夏の思い出の振り返りも含めて、曲の感想や考察を記していきます。
今回取り上げる曲は、
スピッツ『君と暮らせたら』です。
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この曲は、いわゆる初夏によく聴いていました。
今まで仲良くしていた人がいたのですが、突然避けられるようにな ってしまい、それから疎遠になってしまいました。私的には、すご く辛い思い出です・・・苦笑。
避けられるようになった原因は、多分私にはなくて、単に相手の心変わり的なものだと思います。そう考えるだけでも、辛いのですが 。苦笑
避けられてるな~というのは、相手の態度からハッキリ分かっていて、相手を見るたびに心が痛んだんですよね。
そういうときに、辛い気持ちを吹き飛ばそうと思って、よく自然観察会と名付けた散歩 をしていました。
その散歩をしながら、 この曲を聴いていたのです。
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この曲は、イントロから爽やかで、みずみずしさが溢れています。若葉に滴る水滴くらいのみずみずしさをイメージしています。
緑のトンネル抜けて 朝の光に洗われるような
ここの一節がとにかく好きです。
私の散歩ルートにも、『緑のトンネル』があったものですから、「まさにこういうものなんだろうな」と思いながら、この曲を聴いていました。
可愛い歳月を 君と暮らせたら
私も相手に何かを期待していたんでしょうね?
その相手とまた仲良く出来たら、と望みながら、この歌詞をかみしめていたことをよく覚えています。
おそらく、この曲の主人公は男性で、片思いの人に対して、この歌詞のような感情を抱いているのだと思います。
とても綺麗なハーモニーが、この歌詞にさらに切なさを与えるなと思います。(だって、その願望は夢の中でのお話な訳ですから、 叶わないのです・・・。)
『寂しいあの街』というのは、きっと都会のことなのでしょうね。
都会は、タワーマンションや、高層ビルなどが乱立していて、無機質な印象があります。自然も少ないです。緑化運動は行われてい ますが、やはり田舎の自然の豊かさには敵いません。
また、人と人 との交流も都会の方が少ないと思います。田舎は、地域住民の結びつきが強いですからね。
そう考えると『寂しい街』なのでしょう。
似たような話題に触れている曲として思いつくのが、レミオロメン 『wonderful&beautiful』です。
この曲の歌詞に、
都会は溢れて 田舎は足りない
それとも逆か 似たようなものか
というフレーズがあります。
この曲の作詞者である藤巻さんは、都会と田舎の相違点というのは、物流にあると考えているのではないかと私は思いました。
都会は物が豊富で、色々なものが手に入りますよね。新商品が真っ先に入ってくるのも、都会です。反対に田舎は、物が少なくて、 買える物も限られています。今はネットショッピングが発達してい ますから、ド田舎に住んでいようとも、そこまで苦労することはなさ そうですが、 この曲が出来た頃は今ほどネットは発達していませんからね。
このレミオの曲の観点を踏まえると、マサムネさんは『君と暮らせたら』において、都会と田舎の相違点というのは、寂しいかどうか 、つまり自然豊かどうか、また人と人とのつながりの濃さにあると考えているのかもしれませんね。
※あくまでも、私の推測です。そもそも『寂しい街』の解釈が間違っていたら、この理論は崩壊します。笑
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この曲の一番最後は、突然曲調が変わって、不穏な雰囲気を醸し出します。
曲の構成から考えれば、曲の前半は明るい曲調で、自分の理想や夢を表現し、曲の最後の暗い曲調で、実はそれは夢でしかなく、 現実に引き戻される・・・ということなのでしょうか。
十五の頃の スキだらけの 僕に笑われて
今日も眠りの世界へと すべり落ちていく
なんとも皮肉な結末・・・というのが私の感想です。なんせ、若い頃の自分自身に笑われてしまうわけですからね。
私はこの曲について、「「君と暮らせたら・・・」と抱いた夢や理 想は、あくまでも夢の中でのお話。15歳の頃に見たこの夢と同じ 夢を、大人になった今も見ていて、そんな自分を15歳の頃の自分 が馬鹿だなあと笑う。けれども、またこの夢を見るために、主人公 はまた眠りの世界へと入っていく・・・。」という感想を持ちまし た。(あくまでも個人的な感想です。)
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この曲は本当に名曲だと思います。
最後の部分で、心がズキズキ痛むのはなぜだか分かりませんが、そ れだけ感情を揺さぶってくる音楽なのだと思います。