こんにちは、わんわん電鉄です。
今回は、これまでのブログの記事とは大きく毛色が変わることになりますが、2004年から2008年にかけて稼働し、女の子たちに大人気だったアーケードゲーム『オシャレ魔女ラブandベリー』(以下、ラブベリ)を取り上げてみたいと思います。
ラブベリについて、詳しくはこちらをご覧ください。
ラブベリ、というと、私も世代ど真ん中でして、幼稚園の年長〜小学校1年生くらいの間、めちゃくちゃハマって遊んでいました。それがまさに、2005年秋冬〜2006年秋冬の間、というわけです。
私が関心を持っていたのは、音ゲー部分というよりかは、カード集めだったと思います。
毎度、100円で遊ぶたびにカードが筐体から出てくるわけですが、その「筐体から出てきたばかりのカード」の匂いを嗅ぐのが好きでした。
また、ラブベリは、色々なデザインのカードが種類豊富にラインナップされているのが特徴なのですが、これを一枚一枚集めていくことが好きでした。もっとも、一枚一枚をランダムに集めていくことにしびれを切らしてしまったため、たまに、両親に、「トレカショップ」に連れて行ってもらい、中古で売りに出されているラブベリカードを購入してもらっていたことも覚えています。今思えば、しょうもないチートですね…両親に感謝です。
ラブベリの漫画*1も買ったり、DVDも観たり…とめちゃくちゃハマっていた私でしたが、小2になってから、ラブベリで遊んだ記憶がほとんどありません笑。小1の冬にラブベリのDSゲームが出て、家でもできるようになったから、飽きちゃったのか、『たまごっちカップ』に興味が移っていったり、漫画雑誌(その年から『りぼん』を読み始めた)にハマっていったように記憶しています(周りにラブベリをやっている子もいませんでしたしね)。
私もいわゆる「平成女児」だったので、ラブベリ20周年ということでラブベリ界隈が盛り上がっているのをみると、微笑ましい気持ちになります。
そこで、この盛り上がりに便乗して(笑)、私もラブベリ(2005秋冬〜2006秋冬)の3シーズンで使用された楽曲のうち、特に印象的な6曲をご紹介したいと思います。
- ①「はるはいいね」(2006春夏)
- ②「ゆきのサイン」(2006秋冬)
- ③「Re-born」(2006秋冬)
- ④「ふしぎなさんぽ」(2006春夏)
- ⑤「KIRAKIRAマーメイド」(2005秋冬)
- ⑥「それがなつなの」(2006春夏)
①「はるはいいね」(2006春夏)
この曲こそ、私の記憶の一部を20年近く占領してきた曲です。
サクラまいちるこうえん
ふたりできたの
ほどうはピンクのじゅうたん
ちょっとおひめさま きぶん
この部分のメロディーといい、リズム(叩くリズム)といい、色々とクセが強いなと感じています。前の音に被るように連なっている、ボタンの大きさと相まって叩きにくいリズム(私だけ?)、声が低くないと歌えない箇所があること(ちょっとダミ声になりそう)…アイドルステージっぽくなくて草、と思っていました。
メロディーラインについては、なんだかやたらと耳に残るもので、20年間、この部分を度々思い出していました。
はるはいいね
あったかいひざし
あたらしいできごと
このサビの歌詞は好きです。私自身、雪国生まれの人間で、春がきたことを、あたたかい日差しを浴びたり、外の香りの変化を感じたりしながら体中で実感してきたタイプなので、わかるなぁと感じます。ちなみに、よくよく聴いてみると、このサビ部分のドラム音?は、打ち込みになっていて、やはりアイドルステージらしくない曲だと思いました。
②「ゆきのサイン」(2006秋冬)
どこか昭和アイドル歌謡っぽさを感じる曲です。Aメロから、なんとなく80年代アイドル曲っぽさを感じませんか?
でも あえない
とおい まちにも
ゆきは ふるでしょう
とおい まちが
しろく そまったら
サビの盛り上がり方も、なんだか昭和ちっくです。さらに、「ふるでしょう」という、少しかしこまった表現になっているところも昭和ちっくポイントだと思います。
果たして、この曲の主人公が好きになった真冬に半袖を着るあの子とは、誰だったのでしょうか…。2006年という、インターネットもそれなりに普及して、携帯電話も多くの方が所有するようになったあの時代に、「もうあえない」というのは…?
これは、おそらく、この曲の主人公は、雪そのもの(無生物主語)だったのだろうと思います。雪が降った日の校庭には、基本的には、誰も生徒は立ち入らないので、雪としては、寂しいな…と思っていたのでしょう。しかしながら、あの子だけは、半袖一丁で雪の校庭に来てくれて、嬉しかったということなのかと思います。
雪目線の昭和アイドル歌謡曲、という理解です笑。
③「Re-born」(2006秋冬)
ラブとベリーの二人の絆を描いた曲です。この曲は、ラブとベリーは、おしゃれとダンスを競うライバルにもなるけれども、勝負の後は必ず、リボンのように二人の仲は、結び直されるということ、すなわち、普段は仲良しの二人だけれども、競うべき時には競う、ということなのでしょう。リボン、という、何度も結び直し可能なものと、Re-bornという、再生の意味をかけたタイトルになっているようです。これは、ラブベリの曲のなかでも、かなり名曲なのではないでしょうか。
私も、この曲を何年かぶりに聴いて、「あ!懐かしい!これ好きだったなぁ!」とすぐに思い出せるほどでした。Aメロ→Bメロの展開が分かりやすく、女児にもなじみやすい曲でしたね。
④「ふしぎなさんぽ」(2006春夏)
曲の内容としては、散歩に出かけてみたところ、自分が知らなかった公園や新しいお店に出会え、おまけに熊のぬいぐるみも購入したというものです。散歩推奨ソングのようです(当時の平成女児たちは、散歩を嫌っていたのでしょうか・・・笑)。
個人的には、サビのメロディーとリズム感が、80年代のゲーム音楽っぽくて好きです笑
しらない せかいに はいりこんだ
えほんの しゅじんこう みたい
(これに似た感じのファミコンのゲーム音楽があるように記憶しているのですが、その存否は思い出せません・・・)。
⑤「KIRAKIRAマーメイド」(2005秋冬)
平成女児の私を赤面させた、個人的伝説ソングです。
はじめてのビキニ
ちょっとてれるから
ハシャいだふりして
うみにとびこむの
この曲のおかげで、「ビキニ=少し恥ずかしさを感じるもの」という図式が私のなかに完成してしまい、その後20年近くにわたり、私に影響を及ぼしています笑。
そもそも「ビキニって何?」と思い、母に聞いた記憶があります笑。そうしたら、確か「それは、大人が着るものだ」と答えたような・・・。それゆえに、「ラブベリって、私よりも断然大人なんだ」と思った記憶があります。
曲としては、海で好きな人と過ごす時間が幸せ、ということを歌っているのだと思います。確かに、幼稚園児には、少し「早い」曲だったかもしれません。しかしながら、曲の雰囲気は、夏っぽくていいなと思って聴いていました。
⑥「それがなつなの」(2006春夏)
夏は開放的な気持ちになる、ということを歌った曲であると解釈しています。
個人的には、この曲の
こむぎいろの はだに
オレンジの みずぎ
とっても おにあいよ
この歌詞とメロディーがなぜか頭から20年以上離れませんでした。謎に昭和っぽいからなのか、フレーズごとに切り替わるような感じがクセになるからなのか・・・とにかく私の記憶に住み続ける曲です。
大人になってから聞いてみると、やはり「入道雲は追い越せるのか・・・?」という気持ちにはなります笑。ただ、昭和アイドルっぽい雰囲気の曲になっていて、この最後の
にゅうどうぐもを おいこせ
のところで、チャンチャン、と拍が入るところは、良いなと思います。
・・・・・・
私が好きな(というよりも、私にとって印象的な)ラブベリの曲6曲をご紹介しました。私は、2006年の秋冬までしか知らないので、このような選曲となりましたが、きっと、私よりも年下の「平成女児」たちは、また違った選曲をするのでしょう。
実際に、ラブベリは、2008年9月まで稼働していたとのことなので、楽曲数もそれなりに多いようです。
そこで、この記事を書くにあたり、YouTubeで2007年以降のラブベリの楽曲も聴いてみました。なじみや思い出がないからなのかもしれませんが、歌詞の薄っぺらさに大変驚くこととなりました。とりわけ、「なつだ!プールだ!レッツゴー!」は、それを極めているように思います笑。「くさまではえてる」んですから・・・。
ただ、この曲の作詞者の意図は、わかるような気がします。恐らく、「プール開きの前の掃除を頑張ろう!」ということと、「モノには、普段の姿ではない姿(ここでは、空っぽの汚いプール)があること」を、女児たちに示そうとしていたのではないでしょうか。後者について、実際、プールというと、水が入った状態しか想像できないという女児たちも多かったのかもしれません。だからこそ、水がない状態のプールもあるのだ、ということを教えようとしていたのでしょう。
そういった意味では、ラブベリの曲には、女児たちに対する啓発ソングも多かったように思います。例えば、先ほど挙げた「ふしぎなさんぽ」もその一つです。
また、「パパのバースディ」には、女児たちが抱きがちな「パパ苦手」「パパとケンカしても謝りにくい」、という感情を克服させようとする意図があると思います。もっとも、誕生日などのイベントが無い限り、謝りにくいということも示しているような気がしてしまいますが・・・(ひねくれ解釈)。ちなみに、私は、ラブベリのゲーム機に父と並ぶことが多かったのですが、この曲については、選択しにくいなぁ・・・と思ってしまっていました笑。
さらに、個人的に印象に残ったのは、「ラブベジ!」です。
これはもう完全に狙ってますよね笑。「野菜食べよう」です。やはり幼稚園児~小学校低学年くらいの子どもは、野菜の好き嫌いが割と激しいですからね笑。ちなみに、野菜関連で挙げると、「おねがいかなえて」においても、「ピーマン食べよう」という啓発がなされています。
このように考えてみると、ラブベリの楽曲は、平成女児たちに「教育する」役割をも含んだものであったともいえると思います。実際、「TOMODACHI」という曲は、ともだちという概念について分かりやすく解説している曲となっています。
(大人になって聴いてみても、なんだか歌詞の深さを感じます・・・)
・・・・・・
このようにして、大人になってから振り返ってみると、色々と発見がありますね。私自身、ラブベリに対しては、そこまで思い入れが強くなかったように記憶していたのですが、このように記事を書いてみると、当時6歳~7歳だった私は、きちんとラブベリに熱中していたのだなと実感しました。
もっとも、私がラブベリに夢中になっていたときは、私にとってあまり良い時代ではなかったので(幼稚園時代が苦しかった人です)、その時代には、そんなに戻りたいとは思わないですかね~笑。
しかしながら、ラブベリがコンテンツとして非常に優れたものであったことは、紛れもない事実であり、今後も語り継がれていくべきコンテンツだと思います。